ザ・フーのロジャー・ダルトリーは音楽産業がアーティストから「盗まれてしまった」という自身の見解を語っている。
現在78歳のロジャー・ダルトリーはデジタル時代にやることが少なくなったにもかかわらず、同じパーセンテージを取るレコード会社や、低いロイヤリティを支払うストリーミング・サービスに「金を巻き上げられている」と感じていると語っている。
ロジャー・ダルトリーは『インディペンデント』紙に次のように語っている。「ミュージシャンはレコード産業ではもう生計を立ててはいけないんだ。バカげているよね。ストリーミングとレコード会社に金を巻き上げられているんだ。というのも、70年代、80年代、90年代の昔の契約があって、同じパーセンテージがまだ残っているんだ」
「もちろん、そんなのうまくいくわけがない。ボタンを押せば、デジタルで配信されるわけで、以前は製造も流通も、いろんなことをやらなければならなかった。彼らは騙して、金を受け取って、ミュージシャンは何も得られないんだ」
「音楽産業は盗まれてしまったんだと思う」
「若いミュージシャンが曲を書いて生計を立てられないことを心配しないといけないと思う。ストリーミング企業は最初はほんの少ししか払わないし、そのうちの85%とか90%をレコード会社が受け取るんだ。200ポンドを稼ぐのに10億回再生しないといけないんだ。これが現実なんだよ」
「音楽産業を海外資本が所有する企業に渡してしまったんだ。もうお金は生まれないんだよ。かつては世界をリードして、たくさんの税金を支払っていたのにね。ひどい話だよ」
昨年、ロジャー・ダルトリーはザ・フーの新作をレコーディングする気がしないことを認め、「レコードの市場はもうない」と語っている。
彼は次のように語っている。「ザ・フーの新たなアルバムがあるかって? 分からないね。レコードの市場はもうないからね。みんな、話をしているのはストリーミングだけど、あそこからアーティストが何を得たのを見た? 冗談みたいだよ」