『フル・モンティ』のピーター・カッタネオ監督最新作『シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~』(原題:Military Wives』)が5月20日より全国公開、“合唱”と“夫婦愛”というハイブリッドな作風で全英を笑顔満開にさせた本作から、イギリスのシンセポップデュオ・ヤズーの名曲「オンリー・ユー」を“軍人の妻”合唱団が合唱する本篇映像を解禁した。
今回解禁された本編映像は、イギリス軍基地で合唱グループを結成した軍人の妻たちが雨宿りをする場面。遠足の途中で雨に降られた妻たちは、森の中にある古いトンネルに辿り着く。トンネル内の音の反響の良さに誰ともなく音階を取りはじめ、そのメロディーはヤズーの名曲『オンリー・ユー』になっていく。“昨日戻ったばかりでまた遠くに行くの そばにいてほしい 必要だったのはあなたの愛だけ もう一日愛されたかった 私の心にいるのはあなただけ―”。その歌詞は、戦地に赴いた夫やパートナーたちの不在に寂しさを募らせる妻たちの心境とリンク。中でも引っ込み思案のジェスの歌声は群を抜いて美しく、合唱メンバーたちは驚きながらも聴き惚れてしまう。まだ人前で歌声を披露したことがない合唱団にとって、見知らぬ人に拍手をもらう初体験ともなった、何度でも繰り返し見たくなる名シーンだ。
“軍人の妻”合唱団が歌う『オンリー・ユーは』、イギリスのシンセポップデュオ・ヤズーのデビュー曲にして全英2位を記録した大ヒット曲。女性ボーカリスト、アリソン・モイエの低音ボイスが魅力的なナンバーで、ニュー・ウェイヴ感満載のMVも魅力的だ。本作の劇中ではアカペラで歌われていることから、ヤズーの同曲をカバーして英チャート1位を獲得したアカペラグループ、フライング・ピケッツのバージョンがイメージされる。なおフライング・ピケッツのバージョンは、1996年に日本公開したウォン・カーウァイ監督『天使の涙』(96)のエンディングでも印象的に使用されている。
愛する人への一途な想いを歌ったピュアなラブソング『オンリー・ユー』は、時代や国を越えて愛され続け、歌い継がれている。『シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~』では“雨宿りのトンネル”というセンチなシチュエーションも相まって、より一層味わい深いナンバーになっている。
シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~
監督:ピーター・カッタネオ 出演:クリスティン・スコット・トーマス、シャロン・ホーガン
2019年/イギリス/英語/上映時間:112分/スコープ/5.1ch/字幕翻訳:高内朝子/映倫区分:G/原題:Military Wives
配給:キノフィルムズ/提供:木下グループ © MILITARY WIVES CHOIR FILM LTD 2019
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