クワイエット・ライオット、オジー・オズボーン・バンドの初代ギタリストであり、今年、没後40年を迎えた永遠のギターヒーロー、ランディ・ローズのドキュメンタリー『ランディ・ローズ』が、11月11日(金)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国ロードショー、ランディ・ローズが初めて結成した伝説のバンド“クワイエット・ライオット”のデビューに関する意外なエピソードをご紹介します。
80年代、端正なルックスと華麗なるギタープレイで世界を魅了した天才ギタリスト、ランディ・ローズ。しかし自身のバンド、クワイエット・ライオットでのプロデビューは日本のみ、全米デビューは果たせなかった。その後、オジー・オズボーン・バンドへの抜擢により、転機が訪れる。“闇の帝王”オジーと“天使”のランディ、相反する個性のぶつかり合いは、極上の化学反応を巻き起こす。刺激的でキャッチ―なギターリフは時にオジーのヴォーカル以上に耳に記憶され、哀愁を帯びたギターソロは、無駄な音は一音も無い完璧なフレージングで、聴く者の心を鷲掴みにし、一気にギターヒーローとなった。
しかし、人気絶頂期の全米ツアー中に起きた、突然の悲劇…。一人のギター少年がロックスターへと昇華する瞬間、そして悲劇的な最期までを克明に捉えた、全音楽ファン必見の傑作ドキュメンタリーがついに日本公開となる。
ランディ・ローズを中心に1975年に結成されたハード・ロックバンド、クワイエット・ライオット。アメリカでのデビューアルバム『メタル・ヘルス~ランディ・ローズに捧ぐ~』は、マイケル・ジャクソン, ザ・ポリス, ライオネル・リッチーなどを抑えビルボードアルバムチャートで堂々の1位を獲得。現在までに1,000万枚以上を売り上げ、へヴィメタルのジャンルとして初めて全米1位を獲得した世界的にも有名な伝説のバンドだ。
最初期のオリジナルメンバーは、ランディの幼なじみで中学生の頃から一緒にバンド活動していたケリー・ガルニ(ベース)と、1973年にボーカルのケヴィン・ダブロウが加わり、1975年にドラムのドリュー・フォーサイスが加入しバンドを結成。中華料理店や、バイク愛好家が集まるバー、チリ祭りや大学のイベントなど様々な場所で演奏し、各地でトラブルを起こしながらもバンドは徐々に知名度を上げていった。そして、スターウッドという人気のクラブで定期ライブを開催することになり、ライブは超満員、バンドの追っかけも生まれるほどの大人気となる。なかでも1番の人気はランディだったという。しかし、クラブでの人気とは裏腹になかなかレコード契約が決まらず、地道な売込み活動を続け、やっと掴んだレーベル契約でレコードを制作したが、レーベル会社が破産。アメリカ国内での契約が決まらず、マネージャーが売り込んでいた日本でのデビューが決まり、1978年に日本のCBSソニーから発売されたデビューアルバム『静かなる暴動』でデビューを果たす。世界的に有名なクワイエット・ライオットのデビューは、意外にも日本のみであった。翌1979年には同じく日本のCBSソニーからセカンドアルバム『暴動に明日はない』が発売され、日本だけで発売されたこの2枚のレコードは、現在では希少価値が高まり高額で取引されている。
ランディ・ローズ
監督:アンドレ・レリス 脚本・編集:マイケル・ブルーイニン
11月11日(金)より、新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国ロードショー2022年/アメリカ/英語/カラー/シネスコ/5.1c/92分/原題:RANDY RHOADS:Reflections of A Guitar Icon/字幕監修:上田慎也(ヤング・ギター) 提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム/©RANDY RHOADS: LEGEND, LLC 2022