スティーヴ・ルカサーは3年振りとなる通算9作目の最新ソロ・アルバム『ブリッジズ』を6月21日にリリースすることを発表している。
アルバムからは新曲“When I See You Again”の音源が公開されている。
スティーヴ・ルカサーは新作について次のように語っている。「これは、俺のソロとしての音楽と、TOTOの音楽との“架け橋”というべきアルバムだ。曲の大半をジョセフ・ウィリアムズ、デヴィッド・ペイチ、そして僕自身で書き、TOTOの昔の仲間を呼んで演奏してもらい、ランディ・グッドラムやスタン・リンチといった共同作曲家たちによって、そのすべてが一つになった。今でも、昔の仲間のほとんどが大親友だということの証だし、TOTOがもうスタジオ・アルバムを作ることはないと思われる今、『TOTOのスタイル』の1枚を作りたかったんだ。そこに近づける限り近づいたアルバム、ということさ」
収録曲の1曲“Far From Over”は長男トレヴァーとの共作となっている。「不思議さ。35年前に息子が生まれた時、俺はへその緒を切る前に彼の目を見て、思ったんだ。『果たしてこの子は俺の跡を継いでくれるだろうか?』とね。そしたら……確かに継いでくれた! マジでバカうまなんだ。嬉しいなんてもんじゃない。俺がすべてを教えたんだと胸を張りたいところだが、そうではないよ。大抵の子がそうであるように、最初はドラムから始め、ギターを弾きたいと言うので、ドロップDチューニングとディストーションが出せる小さなアンプを伝授した。そして『リフをいくつか書いたらまた来い』と言ったんだ。すると1日かそこらで来たもんだから、感心したよ。あとは彼が自分の力でやったことさ。4人の子供の中で音楽を好きになり、音楽の道に進んだのは彼だけだ。あいつには俺にはどうしたって手に入らない、生まれながらの才能がある。ほんと、こんな誇らしいことはないよ」
スタン・リンチとランディ・グッドラムとのコラボレーションについてスティーヴ・ルカサーは次のように続けている。「彼らはやってきて、俺なんかよりもずっと上手に歌詞を書いてくれる。これまでもそうだったように、いい曲になると思ったけど、思った通りだったよ。大切な友人であり、一緒に仕事をするのが大好きな2人さ。俺も歌詞には意見を出した。言いたいことを伝えたなら、その思いを彼らが音楽に込める。最初のドラフトに目を通したあとは話し合い、ここを、あそこをと編集し、その結果がアルバムに収められる。その点では過去のやり方と変わっていない。友人たちと何かをするっていうのが好きなんだよ。そもそもアルバムを作ったのも、そうしたかったからさ」
『ブリッジズ』には数多くのTOTOのメンバーが参加しており、ジョセフ・ウィリアムズは6曲、デヴィッド・ペイチは4曲の作曲クレジットに名を連ねている。サイモン・フィリップスは4曲でドラムを叩いており、シャノン・フォレストは4曲に参加、旧友で元メンバーのリー・スクラーと、ガヴァメント・ミュールのベーシスト、ヨルゲン・カールソンが共に数曲で参加している。
スティーヴ・ルカサーは次のように語っている。「誰かがバンドを脱けたり、別の仕事に移ると、もう友達ではなくなり、一緒に仕事はしないんじゃないかと思われがちだ。でもそうじゃないってことが、このアルバムが証明していると思う。俺としては、昔の仲間とバカ話でもしながら、一緒に音楽を作りたかった。実際、すごく楽しかったし、聴きなじみのあるサウンドは僕らが書いていた音楽と完璧にマッチしていたよ」
TOTOは7月に来日公演を行うことが決定している。