リンキン・パークの新しいシンガーであるエミリー・アームストロングはチェスター・ベニントンの功績について語り、「彼に誇りに思ってもらえるようなことをしたい」と述べている。
9月6日、リンキン・パークは生配信を行って活動を再開させることを発表しており、新シンガーとしてデッド・サラのエミリー・アームストロングが初披露されている。
リンキン・パークは謎のカウントダウンを行っていたことで何かしらの発表があることが噂されており、生配信では11月15日にニュー・アルバム『フロム・ゼロ』をリリースすることを発表して、新曲“The Emptiness Machine”が公開されている。
今回、エミリー・アームストロングはバンドに加入することになった経緯について述べ、2017年に亡くなったチェスター・ベニントンの後任を務めることについて語っている。
アップル・ミュージックのゼイン・ロウによるインタヴューでエミリー・アームストロングは後任を務めることを恐れていたと語っている。「正直、いろんな感情があった。私がシンガーよ、私だったらシンガーになれる、なんていう感じにはしたくなかった。ファンとしてこのバンドにとっていいこととは?、バンドに合う理想的な声やエネルギーとはどんなものなんだろう?ということを考えていた」
「自分のことは抜きにして、いい形で合うものとは何なのだろうと考えていた。そんな疑問を抱えながら、バンドに参加して歌ったりしていた」とエミリー・アームストロングは語っている。「そうしたら、『これは楽しくなる。うまくいくかもしれない』という考えが浮かんできた。すぐに『なんてことを』と思ったけど、そういうことがあって、『落ち着かないと』と思っていた」
エミリー・アームストロングはリンキン・パークのファンだったとして、バンドをやり始めた時期にデビュー・アルバム『ハイブリッド・セオリー』がお気に入りだったと語っている。「あの頃は“One Step Closer”のように歌って、スクリームしたいと思っていた」
「できるかもしれないと思っていただけだった。当時の自分はいいシンガーではなくて、バンドではギターを弾いていた。単にバンドにいることが好きだったんだけど、できるかもと思っていただけだった。だから、もちろん、こんなことになるなんてクレイジーよね」
エミリー・アームストロングは新しいシンガーになるなんて「想像もしていなかった」と語り、ゼイン・ロウにバンドの古い曲を演奏する際にチェスター・ベニントンの功績が果たしている役割を訊かれると次のように答えている。「感情や感覚という側面では、彼に誇りに思ってもらえるようなことをしていきたい」
一方、エミリー・アームストロングの加入については物議も醸しており、ザ・マーズ・ヴォルタのセドリック・ビクスラー・ザヴァラは彼女がサイエントロジーや有罪判決を受けたレイプ犯のダニー・マスターソンと繋がりがあったことを改めて指摘している。
エミリー・アームストロングはそうした批判を受けて、かつてダニー・マスターソンをサポートしていたことに関する声明を発表している。「こんにちは、エミリーです。多くの人にとっては、はじめましてなので、かつて起きたことについてはっきりとさせておきたいと思います」
「数年前、友人と思っていた人物が出廷するので応援を頼まれて、序盤の審問に傍聴人として出席しました。その後すぐにそんなことをすべきではなかったと気づきました。私は性善説で人を見ようとしてきたのですが、彼については判断を誤りました。それ以来、その人物とは話していません」
「想像を絶する詳細が明らかになり、彼は後に有罪となりました。できるだけはっきりと言いますが、私は女性に対する虐待や暴力を容認しませんし、こうした犯罪の被害者と思いを共にしています」