ザ・フーの元ドラマーであるザック・スターキーはロジャー・ダルトリーと話をして、ザ・フーを「解雇」されたのではなく、「引退することになった」と言われたことを明かしている。
ザ・フーはザック・スターキーのバンドからの離脱を巡って「騒動が数週間にわたって」繰り広げられることになったが、今回、ザック・スターキーはインスタグラムの投稿で険悪なんじゃないかという噂を一蹴している。
「先週末にロジャー・ダルトリーと素晴らしい会話を電話でしたよ。それで僕ら2人は混乱することにもなったんだけどね」とザック・スターキーは投稿を始めている。「ロジャー・ダルトリーが言ってくれたのは“解雇”されたのではなく、自分のプロジェクトに取り組むために“引退”することになったということだった」
「僕はロジャー・ダルトリーに8週間近くジャマイカの自分のスタジオに入って、そうしたプロジェクトを終わらせたこと、マントラ・オブ・ザ・コスモスが6月初めに1枚シングルをリリースすること、それが一巡した後(通常5~6週間)でそれをリリースするつもりだったことを説明した」
「今見えている今後については完全に稼働できることもね。ロジャー・ダルトリーは『そういうことだったのか!』という感じだったれど、会話はそこで止まることになった。これまで通り、良い関係で、素晴らしい友人でいられたし、この人たちのことが大好きなんだ。母親が昔言っていたように『ビックリ』だったよ」
今年4月、リンゴ・スターの息子で、1996年からザ・フーのドラマーを務めてきたザック・スターキーについては「ロイヤル・アルバート・ホールでの一連の公演」を受けて「袂を分かつという集団での決定」に至ったと報じられていた。
しかし、その後、ピート・タウンゼントはドラマーのザック・スターキーについてバンドから離脱することはないと否定していた。
けれど、5月18日にピート・タウンゼントはザック・スターキーが脱退することを正式に発表しており、「変化の時が来た」と述べている。ピート・タウンゼントは「ザック・スターキーには新しいプロジェクトがたくさんあるし、彼の前途を願っているよ」と続けている。
その後、ザック・スターキーはザ・フーと袂を分かつことになった件について自分からバンドを離れることにしたと言うように求められたと批判している。「復帰して2週間で解雇されて、他の音楽活動を追求するためにザ・フーを辞めたという声明を出してもらえないかと言われた。それは嘘を付くことになる」
ザック・スターキーは他のプロジェクトは「常にあった」として、ザ・フーの活動は「散発的」だったため、他のプロジェクトにも取り組むことができたと述べている。
一方、ザ・フーはロジャー・ダルトリーのソロ・バンドでやっているスコット・ディヴァーズが新しいドラマーになることも発表している。スコット・ディヴァーズはザック・スターキーの離脱についてファンが「がっかりしている」のは理解できるとしながら、「その責任の重さは巨大なもの」だと述べている。
ザ・フーは先日、今年北米で行われるフェアウェル・ツアーの詳細が発表されている。16公演に及ぶツアーは8月16日にフロリダのアメラント・バック・アリーナで開催される公演から始まり、9月28日にラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催される公演で締めくくられる。