キム・ゴードンはセカンド・アルバム『ザ・コレクティヴ』に収録された“BYE BYE”をドナルド・トランプ大統領によって排除された言葉を使ってリメイクした音源“BYE BYE 25!”を公開している。
今回の音源にはドナルド・トランプ政権が「意識の高い」活動を排除するために使用を控えている単語が含まれているとのことで、「advocate(提唱者)」、「climate change(気候変動)」、「female(女性)」、「Hispanic(ヒスパニック)」、「immigrants(移民)」といった言葉が新たに使われている。
“BYE BYE 25!”はこちらから。
キム・ゴードンは新しい音源について次のように語っている。「プロデューサーのジャスティン・ライゼンが“BYE BYE”について曲が終わったところからもう一度やってみるというアイディアを持っていた。歌詞について考えた時に、ドナルド・トランプ大統領が排除しようとしている言葉を使ったサイトから言葉を選んでみることになった。こうした言葉を含む助成金やプロジェクト、研究提案は、即座に却下またはキャンセルされることになる。ドナルド・トランプ大統領は文化をキャンセルしようとしていて、その意味でキャンセル・カルチャーというものを信じているのよ」
“BYE BYE 25!”は現地時間6月14日にアメリカ全土で行われた「ノー・キングス」というドナルド・トランプ大統領への抗議運動に合わせて配信されている。この音源の収益は性と生殖に関する権利についての団体「ノイズ・フォー・ナウ」に寄付される。
2019年、キム・ゴードンはソロ・デビュー・アルバム『ノー・ホーム・レコード』について語る中で次のように述べている。「このアルバムのメッセージは資本主義の終焉が迫っていて、ドナルド・トランプ大統領がその終焉を招く人物になるということね。ベルリンの壁が崩壊した時、西側世界では『共産主義は機能しない』という一般的な認識があって、そのことが証明のようになった。その結果起こったのは多くの腐敗で、既に私たちは多くの腐敗がある状態になっている」
キム・ゴードンは続けてドナルド・トランプ政権が資本主義の「肥大化しきった状態」なのかと訊かれると、次のように答えている。「概ねそうだけど、彼はそれにもうまく対処できていない。それが笑える感じよね」