エド・シーランは“Thinking Out Loud”の著作権侵害を巡る裁判がアメリカの最高裁判所でも棄却されたことが明らかになっている。
この裁判は“Let’s Get It On”の共作者であるエド・タウンゼントの出版権3分の1の権利を有するストラクチャード・アセット・セールスによって起こされたもので、「“Thinking Out Loud”で使われているコード進行とハーモニーのあるリズムは“Let’s Get It On”と似ており、作品を侵害しています」と主張していた。
この裁判は2024年11月にアメリカ合衆国第2巡回連邦控訴裁判所で棄却されていたが、今回の最高裁の裁定はそれを支持したことになる。
“Thinking Out Loud”の盗作を巡る裁判についてはエド・タウンゼントの遺産管理者が起こした裁判も判決が下されており、エド・シーランが勝訴している。エド・シーランは法廷の外にいた報道陣に次のように語っている。「裁判の結果にとても満足していますし、本業をやめなくて済みそうです。しかし、同時にこのような根拠のない主張が裁判になることに信じられないほど苛立ちを感じています」
2023年、エド・シーランはCBSの『サンデー・モーニング』に出演して、何年も話題になってきた自身の盗作を巡る裁判について次のように語っている。「ポップ・ソングで使われるコードが例えば4つだとして、数学的に同じコード進行を持った曲の確率を考えると、たくさんあるわけで、全部が同じ4つのコードを持っているんだ。これは今後もどのポップ・ソングでも起こることになる」
「かといって裁判になるとは思わないけどね。裁判に持ち込むには大きな金額が必要だからね。でも、窮地に陥るのは間違ったことをした場合だけでいい。僕は間違ったことをしていない。僕は非常によく使われる4つのコードを使ってきたけどね」
エド・シーランは通算8作目となるニュー・アルバム『プレイ』を9月12日にリリースすることが決定している。
アルバム『プレイ』についてエド・シーランは次のように語っている。「このアルバムは、人生で最も暗かった時期を抜け出した直後に制作したアルバムです。そこから脱した今、自分がやりたかったのは、ただ“喜び”と“鮮やかな色”を作り出すこと、そしてツアーで訪れた国々の文化を探求することでした。このアルバムは世界中で制作し、最後はインドのゴアで仕上げました。人生の中で最も楽しく、創造的に自由な日々でした」
「アルバム全体は感情のジェットコースターのような内容であり、音楽に対する自分の愛情、その楽しさ、そして人間として、パートナーとして、父親としての今の自分の姿が詰まっています。このアルバムのプロモーションにあたって、自分自身に『すべてを楽しく、遊び心を持ってやろう』と誓いました。年を重ねるほどに、ただ“楽しむこと”の大切さを実感しています。クレイジーでカオスな瞬間を大切にしたいです」