レコード会社の名物宣伝マンだった男が、忌野清志郎について綴った『忌野清志郎さん』が6月18日に発売された。
「この国にロックなんかないんだよ」。何気ない一言のなかに人間の本質が映し出される。普通だったら見過ごされてしまうような日常のなかに優しさや激しさやおもしろさがある。
著者である高橋康浩は派手なメイクにコスチュームで自らを広告塔にしていた名物宣伝マンで、ファンの間では清志郎から命名された高橋ROCK ME BABYという名前で有名。彼は宣伝マンであると同時に観察者であり、だからこそ本作品には日々の宣伝活動の合間に拾い集めた清志郎の数多くのディティールが、宝石のようにそこかしこにキラキラと散りばめられている。
巻末にはele-king編集長 野田努との対談で、RCサクセション、タイマーズ含め、清志郎の成し遂げてきたことを解明している。
忌野清志郎さん (ele-king books)
https://amzn.to/3ZCj6Rz
四六版/248頁 本体 1,800円+税
ISBN 978-4-910511-65-8
著者
高橋康浩(たかはし・やすひろ)
ロックが熱く激しい時代の、元東芝EMIの宣伝担当。本書はどんな無理解や邪魔にも負けなかったロックスターの物語。清志郎を知っている人には答えあわせのヒントになるような内容であり、知らない人には新しい感性となるであろう作品です。清志郎はいつも負けない。世間や時流や風潮や策略や、そして理解しようとしない人たちに負けない! あきらめない! そんな気持ちを共有できる一冊です。