インディーズ電力 インタビュー

独占インタビューPART.4では今後の活動についてをお送りします。

ーインディーズ電力として、今年の発電活動で予定されていることを教えて下さい。

タイジ:音源(社歌)を出し、ライブ(発電活動)をし…他になんかあるっけ?

ようこ:バンドマンやからさ、色々と思想はあるんやけど音楽を演ってそれこそヒット曲じゃないけど(笑)わかりやすい曲が何個かあって、「今まではこう考えていたけど、これからはこう考えましょう」っていうのを伝えていくのが良いんじゃない?

哲:そうっすね。

ようこ:よく思うんやけど、ミュージシャンは思想家でもないので、得意な分野の音楽が疎かにならないようにしましょうってことでしゃべりを減らそうって言うてたんやな?

哲:思想ばっかり先行しちゃイカンというところね。インディーズ電力っていうテーマがあるので、さっき歌詞の内容が変わってきたいう話もあったけど、振り返るとやっぱりあって。それはそのときのことを歌ってるからね。今歌うと「あれっ?」って思うこともあるし。

ようこ:リアリティがね。「3年前にああいうことあったな」っていうのは思い出すよね。

哲:そうですね。「これ、ちょっと変えようかな?」って思う瞬間もあるけど、やっぱ残っていくものだから。そのときのことを残していくっていうのは、バンドマンの仕事だし。そのときに思ったこととか言いたいことを振り切って言っておく意義ってそういう部分ですよね。

ようこ:人間には忘れるという得意技があるからね。それが良いときも悪いときもあるけど、今回の地震はアカンことやったから。みんな忘れたいことでしょ?忘れたい人もいるし、思い出したい人もいるでしょうし。そして忘れちゃいけないこともいっぱいあったから、それを音楽という表現で自由に残すことが大切なんよ。

タイジ:表現の自由やからね。

ようこ:音楽こそ自由なのに、そうは言ってもあの地震の時期にやれないタイミングもあったしね。タイジくんがライブするって言うたときに「こんな時期にライブするなんて不謹慎や」って言ってる人もいたけど、東京都内は1人暮らしの人が多くて不安じゃん?そういう環境があっても良いじゃんね。あなた(哲)もやったよね?

哲:やってました。

タイジ:音楽が不謹慎って何かおかしいよね。

ー結局、風潮被害と同じだと思うんですよね。音楽を”娯楽”と勝手に定義して、それがいつの間にか自粛することが正しいこととなってしまったタイミングで。

タイジ:オレらにとって音楽はただの娯楽ではないからね。

ようこ:大変な人たちの中ではね、娯楽はないかもしれんけど特に東京の人たちは余裕持たなきゃさ。あのときは言えなかったけど、大変じゃない人たちまでそういう雰囲気に飲まれたところで何も変わらないですから。

哲:「東京が元気出してくれなかったら困る」って東北の人たちに言われましたもん。

ようこ:塩釜行ったとき、おばあちゃんに「あんた、歌うまいから頑張ってな」って言われたもんね。

ー電気や物資等の遮断と共に”楽しみ”まで遮断されていたんでしょうね。

ようこ:そうやな。外からの人の話を聞くっていうのが良くて。内だけだと、外と状況がどうしても違うからね。その為にもこっちは元気づけることしないといかんとね。社歌って今何曲やったっけ?

哲:12曲です。

ようこ:「社歌」っていうアルバム名にする?

タイジ:「社歌ベスト」…”シャカゾンビ”(笑)

哲:いたね(笑)

ようこ:「シーッ!」まだいるよ。うちらもおんなじこと言われてるよ(笑)

哲:「インディーズ電力まだやってんだ」って。

ようこ:あんたらまだ良いけどわたしなんか「まだやってたんだ」って言われるよ。

哲:僕も言われますよ。そのセリフ傷つくんだぞ(笑)

ようこ:傷つくけど慣れるぞ(笑)

ー(笑)続けることの重要さに比べれば…

ようこ:そう、1回こういうことやったらね、死ぬまでやらなアカンのですよ。神戸のときから19年経ってますけど、あのときの子供らが成人しているんよ。

タイジ:”黒猫チェルシー”世代やな。

ようこ:そうやな、次の世代に明るい未来を渡せるまで続けていくしかないんよ。

インディーズ電力に”解散”はないと?

ようこ:結成もしとらんけどな(笑)

哲:結成もしてないので解散もないです。会社なんで倒産はあるかもしれないです(笑)

一同:(爆笑)

ーそこは役員のみなさんに頑張って頂かないと(笑)

ようこ:その為にライブを変わることなく続けますよ。

ー社長にそう言って頂けると安心です。インディーズ電力にようこさんなしではあり得なかったですし、個人的には運命めいたことを感じてまして。哲さんはZIGZOで「じゃあボクは太陽になる」タイジさんはシアターブルックで「その上の太陽はありったけの愛でできてると思いませんか?」と太陽を結びつけたんだと。

タイジ:以前に作ってたの?

哲:そうなんですよ。

タイジ:成るべくして成ったトコあるんやろうな。

ーしかもインディーズ電力に”太陽”は必要不可欠ですから。

哲:今日、タイジさんいるのになんで曇ってんだろ?

ようこ:これから天災を呼ぶ…

タイジ&哲:天災(笑)

ー大丈夫です、これから晴れます(笑)話を発電活動について戻させて頂いて良いですか?

哲:そうだったね(笑)社歌が揃ってきたんで、みなさん期待してる替え歌のおバカな部分が消えつつありつつ…

タイジ:レパートリー増えたよね。

哲:始めた頃に冗談で「夢はメジャーデビュー」なんて言ってたけど、昔”THE TIMERS”が大きなレコード会社から発禁になったりとかしてて。アルバムを作って、大きなレコード会社からメジャーデビュー出来たとしたら、それは社会の仕組みが1つ変わったってことにもなるよね。

タイジ:小○館からとかあるかも(笑)

ようこ:本出してもらって付録で音源つければ良いんじゃない?

タイジ:替え歌の詩集みたいなんはどう?

哲:「インディーズ電力の美○しんぼ万歳!」は?

一同:(爆笑)

哲:話を戻して(笑)さっき「忘れてもいいことと忘れちゃいけないこと」って話てたけど、ようこさんが阪神と今回の差に”原発事故”があるから、同じ次元で語らないって言ってて。原発事故がなければ、もう忘れて新しいものに向かおうとしていたかもしれないって。

ようこ:今回のは範囲が広過ぎたんよ。

哲:原発事故だけ切り出したら地球規模の問題だしね。そういうのが「忘れちゃいけない」部分の問題だし、何十万年も続いていくことだから必然的にインディーズ電力は続けていかないといけないんですよね。

ようこ:わたし幾つまで生きなきゃいけないの?

哲:”第100代うつみようこ”がいるわけですよ(笑)

ようこ:じゃあどっかの女子を騙して入れないとね。

ー会社ですからファンと言う名の社員がいるのでそんなことしなくも大丈夫です(笑)

タイジ:社員(笑)

哲:オレなんか、震災が起きて「あぁどうしよう、何も出来ない」って言ってる代表ですから。タイジさんは「100%ソーラーで」って示してくれるし、ようこさんはこういうときはどうしたらいいかがわかってるから。そこへいいタイミングで一緒にやらせて頂けるのはラッキーだと思ってて。みんなが「インディーズ電力」って胸張って言える存在にしたいですよね。

ようこ:ヒット曲作ればええやん。

哲:ヒット曲とMCの暴走を止めるっていうのが先輩に貢献出来ることっていう(笑)

ようこ:いつも思うけど高野くんのMCが暴走してるんだよ(笑)

哲:(笑)お客さんにとって、オレみたいなぼんやりしてるヤツがけっこう入り口になってると思うんですよね。みんなぼんやりしてたり、何かが引っかかってたりすると思うし。

ようこ:引っかかってるうちはまだいいよ。

哲:それをね、引き上げてあげ続けるのが我々の役目ですから。

ー発電活動に参加している人からしたらインディーズ電力自体が新しいエネルギー源であって、充電をして持ち帰った思いと共に放電しているはずですね。

哲:そういえば「インディーズ電力がきっかけでNPO法人の○○に入りました」って人いましたね。

ようこ:ええことしてるかわからんけどな。

タイジ:結局、我々はこれしか出来ひんからな。

哲:「啓蒙活動」とか言ってますけど、やってることはロックですから。リズム隊入れてエレキにしたら1番のヒットへの近道かもしれない(笑)

ー社外取締役を入れますか?(笑)

タイジ:いや、3人でやりきろうや。まずはビッグ・ヒット出さなアカンし(笑)


取材:2014.05.15
撮影:Eri Shibata
インタビュー・テキスト:Atsushi Tsuji(辻 敦志) @classic0330

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