T$UYO$HI ( The BONEZ ) インタビューvol.55

ーJESSEを産んだJESSEの母ちゃんが一緒に歌ってたら面白いなと

「SUNTOWN」はそれに当てはまりますか?
T$UYO$HI:「SUNTOWN」は初期に出来た曲で、実際に音を出してるわけじゃないんだけど、サビのこういうリズムの曲をやりたいなっていうのはZAXと密に話してて、The BONEZの曲の方向性だったり、次こういう曲あったらいいねっていうのはZAXとよく話すかな。

それは意図的に?
T$UYO$HI:今回は特によく話した。ZAXはいろいろな音楽聴いてるしね。んで、JESSE自体明るい人間だから、ヘヴィーとかリフものっていうよりかもうちょっとカラッとした感じの方向の曲も欲しいなって作ったのが「SUNTOWN」。
RIZEの春ツアーが始まったときに、その間に3人で曲を作ろうってときの初日かな。JESSEのスタジオに行ってイントロのあのフレーズをNAKAが弾いたから、「それちょっとちょうだい」つって1小節録ったのをループにして、先に「ベース録るわ」っつって俺はクリックとそのループだけ聴きながら、イントロからケツまでその場で作って録ったの。で、カンちゃんに「俺ベース入れたからドラム入れて。多分どんな感じかわかると思うから」って言ったら、叩いたドラムはほぼこれで。
要は俺がやろうとしてた曲と、ZAXがやろうとしてた曲のイメージは一緒だった。最後のサビ前の「yeah」の部分はひと回しだったんだけど、JESSEが倍にしたいってなって、あそこだけ尺を伸ばしたらさらに良くなった。この曲が出来たときに、「SUNTOWN」と「Bird ~people with wings~」で、アルバムの核になる曲が出来たなっと思った。

確かに昔でいうシングルライクというか、今のThe BONEZって?を表すにはこの曲だろうなっていう。
T$UYO$HI:そう。1発目のビデオはこれでいきたいって俺の中ではそのときから思ってた。The BONEZの全てってものを現したミュージックビデオになってると思う。あのビデオ観たらわかる気がすんだよね。友達がいて、子供いて、ワイワイみんながいて。

「LIFE」でもそれは感じましたけどね。先日のLIVEではJESSEが「The BONEZにとってちょっとチャレンジかも」って言ってましたけど、そこまで思わなくて。
T$UYO$HI:俺もそうで、全然違う新しいことやってるつもりはないかな。「どうかな?」って感じで聴かせたのはあるかもしんないけど、俺の中では自分の中での会心の一撃が遂に出来た!って思った。中盤タームにできた曲かな。

唯一あるとすればサウンド面くらいですか?
T$UYO$HI:そうだね。ドラムの音決めとか、生音とエレクトロな部分の融合具合とか、そういう面では大変だったけど。俺の中では普段聴いてる音楽とかに近い感じで、それをThe BONEZ流に落とし込んだって感じ。


楽曲が持つままの壮大さと”LIFE”っていう意味合い中に、JESSEのお母さんのコーラスがすごいハマってって。
T$UYO$HI:アイディアは後からなんだよね。JESSEに子供ができたってときに歌詞が出来て、産まれてくる息子に対して歌ってるわけじゃない?それをJESSEを産んだJESSEの母ちゃんが一緒に歌ってたら面白いなとふと思ったの。
「Nice to meet you」のコーラスを録ったときに、「そういやうちのお袋にやってもらえば良かったね。ああいう感じの声が得意なんだよ」ってJESSEがポロっと言っててたの思い出して。「明日、JESSEの母ちゃんっているの?コーラスやってくんないかな?」って聞いて「ちょっと聞いてみるわ」ってなって、やってもらって。Charさんも一緒に来たから「JESSEちょっとさ、Charさんにもやってもらわない?」ってやってくれた。それはその場の思いつきと勢いで(笑)。
父ちゃんと母ちゃんが一緒に参加した曲も今までないって言ってたから、それもいいなと思って。

曲自体もこのコーラスがあってすごく良いし、多分この曲がなかったら、アルバムの印象が違ったと思います。
T$UYO$HI:そうね。今までのThe BONEZに、何かしらの新しいワンエキスを俺は入れておきたいから。それがこの曲って今回は思った。

アクセントで言えば「Kings work」の方が、その印象があります。
T$UYO$HI:これ、実は方法としてJESSE and The BONEZでやってたことなんです。昔、JESSEが作ったヒップホップのトラックをバンド用にZUZU(前ギタリスト)がアレンジしてたんですけど、この曲もJESSEとドッグDが作った、Trap的なヒップホップの曲だったんですよ。それをBONEZのアルバムに入れようか?って話になって。
「それ俺がバラしていい?」つって、JESSEの歌とイントロのアルペジオのギターフレーズを持ってきて、テンポを変えてドラムや歪んだギターを入れてリアレンジしたっていう。前回のインタビューのときに「デモを作って用意してくのが大事だ」ってのは、正にこれのことです。

なるほど。
T$UYO$HI:「Kings work」と「Code name」が最後の合宿でやった2曲なんだけど、「Kings work」はそのデモを俺が持っていって、みんなに聴かせて「こういうアレンジがいいと思うんだけど」っつって出来て。「Code name」は合宿行く前に、俺が車乗って家族で映画を観に行ってる時に、ラジオで俺の好きだったバンドの曲が流れて「やっぱカッコイイなー。こういうリフものもあっていいなぁ。」って、速攻ZAXに「◯◯知ってる?ああいう感じのリフものの曲あってもいいと思うんだけど、どう思う?」「確かに、リフもんも一曲くらいあってもいいね」なんて話はしてて。で合宿に行ってセッティングしたら、JESSEがイントロのフレーズを弾き出して「それいいじゃん」ってなって。その後のイントロとかサビのリフとリズムは、「カンちゃん、あの感じあの感じ」ってつって、40分で出来たっていう。これがアルバムの中で、一番最後にできた曲かな。

1 2

3

4