Ross MacDonald、音楽療法への寄付を募るために自転車でイギリス全土を走破することに

Ross MacDonald

ザ・1975のベーシストであるロス・マクドナルドは音楽療法のノードフ&ロビンズのためにチャリティでイギリスを自転車で1600km走破する取り組みを行うことを発表している。

この取り組みは今年4月に行われるとのことで、パリスのベーシストであるブライアン・マクドナルド、友人のマットとダレンと共にイギリス最西端のランズ・エンドから北東端のジョン・オ・グローツまでを16日をかけて走るものとなっている。

ノードフ&ロビンズは1958年から心理的/身体的障害や発達障害を抱える人々にクリエイティヴな音楽療法を提供している。ロス・マクドナルドは音楽療法が「人生を変えて救う」ところを実際に体験したと語っている。

「私自身もセラピーを受け、様々な精神状態を経験し、同じような経験をした様々な人たちと接してきましたが、音楽療法について分かったのは深刻な問題を抱える人々に治療を施し、助ける有効な手段だということです」とロス・マクドナルドは『NME』に語っている。

「この自転車の取り組みをやることを決めた時は、そういう人々のためになればと迷いはありませんでした」

ザ・1975は2024年のシルバー・クレフ・アウォードで最優秀グループ賞を受賞しているが、その後にロス・マクドナルドは音楽療法でメンタル・ヘルスの問題に対処しているルビーという少女に出会ったという。

「最近そこに行ったら、10代後半のルビーに出会ったんです」とロス・マクドナルドは振り返っている。「彼女は自閉症とADHDを抱えていて、14歳からノードフ&ロビンズの音楽療法を受けています。彼女は隔離されて、精神病院にも入ったんですが、自殺願望があり、本当に辛い時期を過ごしていました」

ロス・マクドナルドは次のように続けている。「そこでノードフ&ロビンズの音楽療法を受けるようになって、セラピストは彼女にベースギターを弾くように勧めました。そこから彼女はめきめきと上達して、セッションの後に彼女の母親とも少し話をしたのですが、この音楽療法で何度も命が救われたと言っていました」

「本当に彼女はすごいんです。みんな、彼女との時間を過ごしてみてほしいです。本当に魅力的で、自信に満ちていて、面白いんです。私も手厳しい冗談を言われました」

「おじさんだねと言われました。私がベースの弾き方を覚えた時はあまりインターネットを使えなかったことを彼女は知らなかったのです。誰も電話を使わない時に一晩に30分だけインターネットを使うことができました」

ロス・マクドナルドはルビーのリクエストを受けて、お気に入りの曲であるレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの“Bombtrack”のベースラインを教えることになったという。

「あの曲が大好きなので、教えてあげたんです」とロス・マクドナルドは語っている。「セラピストも一緒にいて、コード進行とリフを教えていったんです。フレーズの練習に参加させることが重要です。セッション中は集中して、考えることができるようになります。膝が悪くて、歳もあって何もできないのに、自分がサッカーを続けているのはだからです。その間は他のことを考えずに、一つのことに集中できる時間なのです」

ロス・マクドナルドはデジタルのライフスタイルによって若者の関心が様々な方向に引き寄せられ、メンタル・ヘルスへのプレッシャーが高まっている今、ノードフ&ロビンズのような慈善団体の必要性は今まで以上に大きくなっていると語っている。今回の取り組みを行うのも認知向上と資金を集めるためだという。

「目指しているのはより広いコミュニティで認知度を高め、音楽療法をメンタル・ヘルスの基本的な治療の一部にすることです」とロス・マクドナルドは語っている。「今のところ、音楽療法は既存の治療法に追加するちょっと特別な楽しいものとして捉えられていると思いますが、音楽療法だけでもこれらの症状を治療する素晴らしい方法になり得ると考えている人もたくさんいます」

新型コロナウイルス以降、ノードフ&ロビンズは2年間にわたってシルバー・クレフ・アウォードを開催することができず、約500万ポンドの損失を被ることとなっている。

ロス・マクドナルドは次のように語っている。「この状況下ではどの慈善団体も資金難に陥っていますが、私が見てきた症例では音楽療法は効果的だったので、より認知してもらう手助けができればと思っています」

ロス・マクドナルドは現時点でトレーニングとスタミナ強化という困難な課題に取り組む必要があると語っている。「1日あたり140~160kmを走って、最終的に1600kmを走らなければなりません。トレーニングに関しては目標より少し遅れているかもしれませんが、人生とはそういうものです。今のところスタミナの問題ではなく、数時間乗っても痛みが出ないように自転車にフィットすることが課題です」

「リヴィング・ルームにトレーニング用のエアロバイクがあるので、テレビを観ながらペダルを漕ぐだけです。これまでの最長距離は2時間で50km走ったのですが、これから2週間、毎日その3倍の距離を走らなければなりません。まだ道のりは遠いですが、あと数ヶ月あります」

ロス・マクドナルドは次のように続けている。「今回参加するのは4人で、私以外の3人は自転車に精通していて、長年練習を続けています。私はタイヤに空気を入れるのも苦労するぐらいですから、知識面でも能力面でもかなりの差があります。彼らに支えてもらえることを願っています」

ロス・マクドナルドはトレーニング中はサッカーの試合を観たり、ポッドキャストを聴いたりしているとのことで、あとは「70年代のカントリーやアメリカーナ」を聴いていると語っている。

「110BPMのリズム・パターンで力強く走れるのは気持ちいいです」とロス・マクドナルドは語っている。「自転車に乗るのはハードな時間ですから、音楽よりもポッドキャストのほうが合っていたりします。でも、どうしても聴きたい時は“Eye Of The Tiger”を聴きます。グラスジョーも入ってくるでしょうし、一緒に参加している友人と僕はハンドレッド・リーズンズの大ファンなんです。4人でプレイリストを作って、みんなで曲のインパクトを体感できたらいいなと思っています」

マット・ヒーリーをこの取り組みに引き入れなかった理由を訊かれると、ロス・マクドナルドは次のように答えている。「最後に彼が自転車に乗っているのを見たのはいつだったか思い出せないですね」

「彼は最近、激しい有酸素運動よりも格闘技やジム通いに励んでいるんです。数年前に彼とサッカーをしたことがありますけど、彼がそんなことをするのはおそらく人生で最初で最後だったんじゃないかと思います。彼はかなり痩せ型だから、持っていないカロリーを消費するために何かをするのは賢明ではないと思います」

バンドとしての活動について質問されると、ロス・マクドナルドは次のように明かしている。「今はザ・1975以外で、メンバー全員がいろいろなことをやっています。もちろん、アルバムの準備を進めていますが、ジョージ・ダニエルは自身のレーベルであるDH2でいろんなことをやっていますし、アダム・ハンと私はバンド以外でもいろいろなことをやっています。バンド活動と目指すことへの取り組みとそれ以外の生活と、綱渡りの日々ですけど、うまくやっていると思います」

2枚のアルバムが制作されているという報道についてはロス・マクドナルドは次のように続けている。「分かってたらいいんですけどね。まずは土台を築いて、様子を見てみて、どこかのタイミングでリリースしていくことになるんだと思います。音楽を出していくことにはなると思います」

ロス・マクドナルドはエアロバイクに乗って毎日の走行距離を伸ばしているところだが、今後さらにこうした取り組みが増える可能性もあるという。「この試みを最後までやり遂げられるかどうかで、もう二度と自転車を見たくないと思うか、それともまた別の冒険に出るかどうかが決まるでしょうね。まあ、やってみます」

パリスのブライアン・マクドナルドは次のように続けている。「ノードフ&ロビンズの資金を募ろうと思ったきっかけは、ロス・マクドナルドからのワッツアップのメッセージでした。自分はツアー中だったんですが、『長距離サイクリングに参加しない? サイクリングをやっていることは知っているんだ』というもので、『なかなか厳しいけれど、いいよ』と答えたんです。彼がノードフ&ロビンズについて説明してくれた後、自分で調べてみたところ、夢中になり、音楽療法の素晴らしさを知りました。素晴らしい活動のために資金を募ることに少しでも貢献できることを嬉しく思います。寄付という形で恩恵を受けられる人たちのためにやるつもりです」

ロス・マクドナルドによるサイクリングの取り組みは4月5日から4月21日にわたって行われる。

また、ザ・1975はセカンド・アルバム『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』の10周年を記念したピンク・カラー・ヴァイナル2LPが2月27日にリリースされることが決定している。

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