ペドロ・アルモドバル監督最新作『パラレル・マザーズ』が、11月3日(木・祝)よりヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国公開、ペネロペ・クルスのインタビュー及び特写が解禁となります。
冒頭の出産シーンについてペネロペ・クルスは振り返る。「ペドロ(・アルモドバル監督)とはこのシーンについてもたくさん話し合いました。彼は出産経験がないので私たち全員や周りの出産経験のある女性たちに質問をしていたんです。どんなことが起こりうるのか、どんな問題が考えられるか、すべてを知ろうとしていまいた。出産に伴う陣痛は数分おきに起こっているときはともかく、いきむ時期が近づくにつれて、次から次へと起こってくるんです。ですから、それについては何度もペドロと話し合いました」。重要なシーンから些細な部分まで気になることがあればアルモドバル監督はとことん周囲と話し合うことを好むらしい。本作の現場においても例外ではなくペネロペや他のキャスト、スタッフと出産シーンについて深く話し合ったという。ペネロペにとってこの誕生シーンでは自身の経験が思い起こされたそうだ。「小さな赤ちゃんの顔を見たとき、その瞬間に私自身が経験したすべての感情、つまり子供の誕生のときの感情がよみがえりました」と母親としての一面を覗かせる。「出会ったばかりとは思えません。妊娠中の9カ月間を経て、ずっと一緒にいるような、自分の一部であるような気がするんです。だからあのシーンで一番感動したのは、本物の赤ん坊を私の上に乗せたときね。そしてその赤ちゃんはとてもかわいかったんです」。
実生活では2010年に俳優ハビエル・バルデムと結婚し、11年に第一子、13年に第二子を出産している。結婚生活は10年ちょっとだが、知り合ったのは二人がもっと若いころ。「私が17歳、彼(ハビエル)が21歳のとき。映画『ハモンハモン』で知り合ったのでもう30年前ということになりますね、長い(笑)」。これまでに4作品共演しているが、今後の共演について可能性をたずねられると彼女はこう切り返した。「彼(ハビエル)はとても素晴らしい俳優だと思います。彼と一緒に仕事をするのは大好きです。でも毎年やりたいと思いません。それはつまり“たまに”ならですかね。ベストな作品があり、ベストなタイミングであれば共演するつもりです。でも常に一緒にやることを見つけようとは思っていません。ある意味、関係を守ろうとする自然な反応なのだと思います」。ウィル・スミスのビンタしか記憶に残っていない今年のアカデミー賞だったが、実はこの二人、夫婦揃って主演男優&女優賞にノミネートされている(ペネロペは本作『パラレル・マザーズ』でノミネート)。
アルモドバルとの絆、夫ハビエル・バルデムとの関係性、公私ともに充実している彼女の最新作『パラレル・マザーズ』。7度目のタッグを組んだ巨匠をして本作が一番ペネロペにとって難役だったと言わせしめた本作。そしてその期待に見事応えたペネロペの迫真の演技を見逃す手はない。
パラレル・マザーズ
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル (ペイン・アンド・グローリー/ボルベール〈帰郷〉)
出演:ペネロペ・クルス ミレナ・スミット イスラエル・エレハルデ アイタナ・サンチェス=ギヨン ロッシ・デ・パルマ フリエタ・セラーノ
2021/スペイン・フランス/スペイン語/123分/カラー/5.1ch/ドルビーデジタル/アメリカンビスタ 原題:MADRES PARALELAS 字幕翻訳:松浦美奈 R15+
© Remotamente Films AIE & El Deseo DASLU 配給・宣伝:キノフィルムズ 提供:木下グループ
公式サイト:pm-movie.jp/twitter:@pm_movie_jp