グラハム・ナッシュはデヴィッド・クロスビーが亡くなる前の数ヶ月における彼との関係について語り、確執の日々を経て友情が復活しそうになっていたことを明かしている。
グラハム・ナッシュはAARPによる新たなインタヴューで1968年から2015年までコラボレーションを行ってきたデヴィッド・クロスビーに追悼の意を表している。2016年、グラハム・ナッシュは2人の関係が疎遠になったことを明かし、創作面でのパートナーシップが終わったことを発表している。
しかし、グラハム・ナッシュによれば、デヴィッド・クロスビーが1月20日に享年81歳で亡くなる前に2人の関係は良好になりかけていたという。「事実として最後は少し親しくなっていたんだ。彼がヴォイスメールを送ってくれて、謝罪するために話をしたい、話をしてもらえるかと言っていた。Eメールで『いいよ。そっちの時間で11時に電話してくれ。こっちの時間だと14時だね』と返したんだけど、電話はかかってこなかった。そして、亡くなったんだ」
デヴィッド・クロスビーからグラハム・ナッシュに電話があったのは亡くなる1週間半前だったという。インタヴュアーがデヴィッド・クロスビーは死が近いことを知っていたのかもしれないと言うと、グラハム・ナッシュは次のように語っている。「そのことについては僕も考えた。彼は非常に知性のある人だったからね。彼なら最期だと分かっていてもおかしくはない。実際、僕らは20年間ぐらいデヴィッド・クロスビーが亡くなるんじゃないかと思っていたんだ」
グラハム・ナッシュはデヴィッド・クロスビーが亡くなった直後に度々問題もあったものの実りのある彼との関係について追悼の意を表している。「友人であるデヴィッド・クロスビーが亡くなったことを知って、深く心からの悲しみに包まれています。私たちの関係が時に不安定なものだったことに注目しがちなのは分かりますが、何よりも大切なのは一緒に作った音楽の純粋な喜び、僕たちが共に発見したサウンド、長年にわたって共有してきた深い友情です」
「デヴィッドは人生でも音楽でも大胆不敵でした。彼はその純粋な人柄や才能の面において世界に途轍もない喪失感を残すことになりました。彼はその美しい音楽を通して気持ち、情熱、自身の考えを語り、すごい遺産を残しました。それが最も重要なことです。奥様のジャン、息子のジャンゴ、彼が触れた世界の人々にお悔やみを申し上げます」
かつての友人が亡くなったことを悲しむグラハム・ナッシュはAARPに「いい頃と一緒に作った素晴らしい音楽だけを思い出そうとしている」と語っている。「いい頃のことしか興味がないよ。悪い頃に気を払ってもあまりにも変だからね」