セックス・ピストルズは1978年に行った伝説的な全米ツアー3公演を初めて完全収録したライヴ・アルバム『ライヴ・イン・ザ・U.S.A. 1978』が2025年4月25日にリリースされることが決定している。
アトランタ公演、ダラス公演、サンフランシスコ公演を収録した3枚のアルバムはセックス・ピストルズによる有名な1978年のアメリカ・ツアーで収録されたものとなっている。これらのライヴは1996年にバンドが再結成してステージに立つまで、20年近く最後のライヴとなっていた。
バンドはジョニー・ロットン、ポール・クック、スティーヴ・ジョーンズ、シド・ヴィシャスという編成で、セックス・ピストルズは1977年発表のアルバム『勝手にしやがれ!』からの楽曲を披露しており、“God Save the Queen”、“Bodies”、“Anarchy in the UK”といった楽曲も演奏されている。“Anarchy in the UK”については“Anarchy in the USA”と歌詞が変更されている。
「さてと、俺たちは踊りに来たんだ。あんた方は何が目当てだい?」とジョニー・ロットンはアトランタ公演で“God Save the Queen”の演奏に入る前に口にしている。演奏後、ジョニー・ロットンは“God Save the Queen”を「新たなイギリス国歌だ」と評している。
3公演は1978年1月5日にアトランタのサウス・イースト・ミュージック・ホールで行われた公演、1978年1月10日にダラスのロングホーンズ・ボールルームで行われた公演、1978年1月14日にサンフランシスコのウィンターランド・ボールルームで行われた公演が収録されている。
サンフランシスコ公演はツアーの最後の公演となっており、ザ・ストゥージズの“No Fun”のカヴァーが披露された後にジョニー・ロットンは「騙された気分になったことあるかい? おやすみ」と観客に語りかけ、ライヴは幕を閉じることになっている。この数日後にジョニー・ロットンはバンドを脱退することを発表している。
ダラス公演のラジオCMでは次のように宣言されている。「アリス・クーパーよりも奇抜なやつなんかいない、キッスよりも破壊的なやつなんかいない。そんな風に言う人がいる。そういう人たちはまだセックス・ピストルズを見ていない……イギリスのセックス・ピストルズは自分たちの国から追放され、アメリカへの入国を拒否された。今週火曜日の夜、ロングホーン・ボールルームでセックス・ピストルズがダラスに新たな波をもたらす」
この3公演はカラーLP仕様のスペシャル・エディションでまず発売され、続いて3枚組CDセットとデジタル配信でもリリースされる。カラーLPはアトランタ公演のレッド・ヴィニールが2月28日に、ダラス公演のホワイト・ヴィニールが3月28日に、サンフランシスコ公演のブルー・ヴィニールが4月25日に発売され、3枚組CDセットとデジタル配信は4月25日にリリースされる。