アイアン・メイデンのフロントマンであるブルース・ディッキンソンはアイアン・メイデンと初めて共演した時のことを振り返っている。
ブルース・ディッキンソンは『クラシック・ロック』誌のインタヴューでサムソンに在籍していた1980年にアイアン・メイデンがオープニング・アクトを務めた時のことについて語っている。ブルース・ディッキンソンはポール・ディアノのドラッグとアルコールへの依存がバンドに悪影響を及ぼし始めた1981年にアイアン・メイデンの後任ヴォーカリストとして加入することとなっている。
ブルース・ディッキンソンはロンドンのミュージック・マシーンで行われたライヴについて語っている。「アイアン・メイデンのファンが会場にやってきて、アイアン・メイデンが終わると帰ってしまって、僕らは100人の客の前でライヴをやることになったんだ」
「このバンドには何かが起こっていると思ったよ。彼らはビッグになると思ったね」とブルース・ディッキンソンは続けている。
ブルース・ディッキンソンを新しいシンガーに迎えたアイアン・メイデンは1982年にサード・アルバム『魔力の刻印』をリリースして、キャリア初の全英1位を獲得している。アイアン・メイデンはブルース・ディッキンソンをフロントマンに数々のアルバムを成功させていくが、ブルース・ディッキンソンはポール・ディアノ時代の曲で一度もやったことのない曲があるとして、“Remember Tomorrow”を挙げている。
1980年発表の『鋼鉄の処女』に収録され、ポール・ディアノとスティーヴ・ハリスの共作である“Remember Tomorrow”についてブルース・ディッキンソンは昨年66歳で亡くなったポール・ディアノのものだと語っている。
ブルース・ディッキンソンはポール・ディアノへの敬意からこの曲はアイアン・メイデンでもうやるべきじゃないとして「ポールの曲だと言えるものがあるとしたら、それはこの曲だね」と語っている。「歌うこともできるだろうし、歌ったこともあるけど、もうポール・ディアノのものにすべきなんじゃないかな」
アイアン・メイデンは5月27日にハンガリーのブダペストで開幕する「ラン・フォー・ユア・ライヴス」ツアーに乗り出すことが決定している。このツアーはニコ・マクブレインが脱退してから初めてのツアーとなり、ドラマーはスティーヴ・ハリスによるハード・ロック・プロジェクト、ブリティッシュ・ライオンに参加しているサイモン・ドーソンが務める。
アイアン・メイデンについては50周年を記念してドキュメンタリーが製作されることも決定している。ドキュメンタリーには昨年66歳で亡くなった元フロントマンのポール・ディアノの最後のインタヴューも収録される。
公開日などは決定していないものの、秋の公開が予定されており、『チャーチルと戦争』を手掛けたマルコム・ヴェンヴィルが監督を務める。