アイアン・メイデンは新たなツアーが始まるのを前にライヴで携帯電話のカメラの使用を控えるように呼びかけている。
アイアン・メイデンは5月27日にハンガリーのブダペストで行われる公演から「ラン・フォー・ユア・ライヴス」ツアーを開幕させる予定となっている。
今回のツアーはバンドの50周年を記念して、初期の9作からだけで構成されたセットリストを演奏するもので、ブルース・ディッキンソンは「これまでに演奏したことない曲を演奏する」ことを予告していた。
今回のツアーは一過性脳虚血発作を患い、右側の肩から下が部分的に麻痺が残る形となって、引退を発表したニコ・マクブレインに代わって、サイモン・ドーソンがデビューするツアーともなっている。
ツアーの初日が迫る中でバンドのマネージャーであるロン・スモールウッドは公式サイトに「電話を手放して、『ラン・フォー・ユア・ライヴス!』の準備をしよう」と題したテキストを公開して、携帯電話の画面を通してではなく、その瞬間のライヴを体験することを呼びかけるものとなっている。
投稿はアイアン・メイデンが「多くの曲が80年代当時に初めて演奏された時のような」ライヴを体験してほしいと考えていることを伝えている。
「小さなスクリーンではなく、直にライヴを楽しんでほしいのです」とロン・スモールウッドは述べている。「最近は多くの携帯電話が使われていますが、ステージから携帯電話の列を眺めることになるバンドにとっても、他の来場客にとっても楽しみが損なわれてしまいます」
「ファンの情熱や参加がライヴを特別なものにしていると感じていますが、携帯電話の執着は今や手に負えなくなっており、特にバンドにとってはいたずらに気が散る状況となっています。ファンの皆様にはそれを理解していただいて、バンドやファンへの敬意から携帯電話のカメラ使用を制限する良識を持ってもらいたいのです」
アイアン・メイデンについてはバンドの50周年を記念してドキュメンタリーが製作されることも決定している。ドキュメンタリーには昨年66歳で亡くなった元フロントマンのポール・ディアノの最後のインタヴューも収録される。