KneecapのMo Chara、ロンドン警視庁の捜査によってテロ犯罪で起訴されたことが明らかに

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ニーキャップのモ・カラはロンドン警視庁の捜査を受けてテロ犯罪で起訴されている。

容疑は本名をリアム・オハナというモ・カラが違反組織であるヒズボラの旗を掲げたこととなっている。この出来事は2024年11月21日にロンドンのO2フォーラム・ケンティッシュ・タウンで行われた公演で確認されたという。

モ・カラは6月18日にウェストミンスター地方裁判所に出廷する予定となっている。

主催者が「予期せぬことだった」としたコーチェラ・フェスティバルのパフォーマンスでニーキャップはパレスチナを支持することを表明しており、ロンドン警視庁のテロ対策課は「アップ・ハマス、アップ・ヒズボラ」と叫んでいると見られる公演の映像を捜査していた。イギリスではこれらの組織への支持を示すことは犯罪となっている。

起訴を受けてニーキャップは「18ヶ月に及ぶ大量虐殺の映像はイギリスの警察のテロ対策課にとっては捜査対象外か」と書かれた画像をX/ツイッターで投稿して、「こんな事実もある」とキャプションに添えている。

モ・カラはこの件について弁明していない。ニーキャップはハマスやヒズボラを支持しているという説に対して否定しており、個人に対する暴力を煽動しているわけでもないと述べており、映像は「意図的に文脈から切り離された」ものだとしている。

「はっきりさせましょう。私たちは過去も含めてハマスやヒズボラを支持したことはありません。いつだって市民への攻撃を非難しています。それは許されることではありません。自分の国の歴史を考えれば、誰よりもそのことを分かっています」とニーキャップは4月28日に述べている。『NME』はニーキャップの担当者にコメントを求めている。

ニーキャップはドイツのハリケーン・フェスティバルとサウスサイド・フェスティバルが出演中止となっており、代わりに今夏、ハンブルク、ケルン、ベルリンで公演を行うことが予定されている。ニーキャップはコーンウォールで開催されるエデン・プロジェクトも出演中止となっており、プリマスで代わりの公演が行われる予定だったが、こちらも中止となっている。

こうした騒動を受けて一部の国会議員はグラストンベリー・フェスティバルやトランスミットへの出演も中止するように要請している。

ニーキャップは「地元の国会議員を殺害せよ」と呼びかけるライヴ映像も問題となっており、2016年にジョー・コックス国会議員が殺害された事件を受けて設立されたジョー・コックス・ファウンデーションは非難している。2021年に殺害されたデヴィッド・アメス国会議員の娘も批判しており、ニーキャップは国会議員の暴力を助長するつもりはないと否定して、ジョー・コックスとデヴィッド・アメスの遺族に謝罪している。

ニーキャップは一連の騒動を「パレスチナ人に対する現在進行中の大量虐殺を暴く」試みを妨害するための「組織的な中傷キャンペーン」としている。

ニーキャップに寄せられている批判については所属レーベルが表現の自由を支持する公開書簡を発表しており、パルプ、フォンテインズD.C.、アイドルズ、マッシヴ・アタック、ポール・ウェラー、プライマル・スクリームらが賛同している。

1999年にイスラエル公演をボイコットして、数十年にわたってパレスチナを支持してきたマッシヴ・アタックもニーキャップを擁護して、パレスチナ人々に対する「大量虐殺」に目を向けるように呼びかけている。

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