THE STARBEMS インタビュー

ーでは、今回の「VANISHING CITY」について、楽曲の解説をお願いします。

1.Working Youths について

日高:これはOiスキンズっぽいアンセムを作りたかった感じです。21世紀のOiスキンズ感って何だろう?って考えたときに引き続き「ウォー」ってシンガロングだと思ったんですけど、アレンジ面は今のエッセンスを入れたかったので、音の重心は低目にしました。

越川:シンプルなロックですけど、男6人で演るとここまで暑苦しくなるんやなと(笑)ライブで実際に演ってもそう感じたんですけど、オッサンでやるのはオモロイかなと(笑)

2.Sublime について

日高:これは寺尾さん脱退のキッカケにもなったBPM早い編です(笑)250BPMくらい?

越川:そのくらいですね。

日高:シャウトの種類も色々と使い分けています。デスヴォイスからメタルっぽいハイトーンミックスまで試してみました。ライブを演っているときも、”スクリーム部分をどうするか”がテーマだったので。この曲が顕著ですけど、1stは6人いれば6人のコーラスを入れてましたけど、今回はオレとゴスケと篤くらいでシャウトゾーンを録ったんです。その方がシャウトの刺さり具合が良くて。全員で入れると、BPMが早くても円やかになっちゃう感覚があったので、それを解消するには、刺々しい声の精鋭メンバーで録った方がシャウトの精度も上がるという発見がありました。

3.Let Lights Shineについて

日高:問題の録り直し楽曲。

越川:(笑)さっきも話した通り、アメリカで録音した時は時間も自分たちの機材もなかったし、ちょっとしたフラストレーションは残ってたんですよね。で、ツアー周ってもう1回録ったら「上手くなってるっしょ」ってやったら、ドラムの人が上手くなってなかったっていう(笑)音の感触とかは、始めに自分がイメージしていたところに持っていけたんで、今のバンドのリアルが録れたなと。

日高:今の感じは出てますね。

4.Vanishing City について

日高:PVは監督がオレのテーマに共感してくれて、特撮モノのロケ地を選んでくれたんです。茨城の採石場なんですけど、日本離れしてるというか、無国籍感がある場所でしたね。そこで戦ってるウルトラ警備隊なイメージを監督が持ってきてくれたのがハマってますね。タイトルもウルトラセブンの「蒸発都市」というエピソードから得ていて。ストーリーとして、宇宙人が都市を丸ごと盗んで、蒸発させちゃう。都市の一部を切り取って、山や砂漠にそのまま持って行って、あたかも街では何事もなかったかのように、人々が支配されながら暮らすっていう話なんです。それって今の日本に置き換えてみても、似たり寄ったりな部分があって。結局、”行政の都合の良いように、自分たちが動かされてるんじゃないか?”っていうメッセージをその作品も持っていると思う。今のご時世的に、オレの言いたいことと一致したんで、タイトルを拝借したところもありますね。騙されてなのか、災害が原因でなのかは様々だと思うんですけど、そこに対して自分たちも協力し合っていかないとっていう曲です。サウンドの方はオレの中で90’S再評価ブームがあって……バウンシーなラウド・ロックですね。「Rage Against the Machine」「Korn」「Limp Bizkit」みたいなラップ・メタルテイストを最近またリスナーとして聴いていたんで、それを取り入れたいなと。

5.The Midnight Sun について

日高:オレ的には「Linkin Park」っぽいイメージです(笑)リズムのバリエーションも増やそうと思って。ただ2ビートだけではなくて、頭打ちから突き進んでいくリズムが欲しくて作りました。リズム隊は苦労してましたね。

越川:この曲はサビにどう落としこむかが難しくて。サビで開ける感じを出したかったんで、アレンジは悩みましたね。

日高:ブレイク・ダウンのパートも大変だったよね?

越川:大変でしたね。

日高:あそこはオレがいないときにメンバーで作ってもらったんだけど、2転3転してたもんね。

越川:”Sublime”もそうだけど、どの曲もサビで開ける”日高ワールド”をどう盛り上げていくかで苦労しましたね。

日高:上がってきたものを聴いて8割はダメ出しするんですけどね(笑)でもこの曲と”Sublime”の間奏パートは、上がってきた出来が良かったんで、ほぼそのまま採用しましたね。

越川:日高さんはデモを投げたあとは、基本来ないんで(笑)

日高:基本、放置プレイです。たまに合流するスタジオでダメ出しをするという(笑)

6.Pitfallsについて

越川:ギターのサウンドについては、”Let Lights Shine”と同様に出したい音を再現する機材がなかったんで、今回はそれが実現出来ましたね。

日高:アンプが違うしね。

越川:イントロのギターとかがそうだけど、各々の音が下(ロー)に行った分、曲の成長もありますよね。ドラムの人以外はみんな育ってるのもあるし(笑)

日高:ギター・ソロは、前はゴスケと西くんでハモっていたけど、今回は西くんが1人で録っちゃいましたね……ゴスケもあんまり成長していないかな(笑)

越川:ゴスケは何も考えてないんで(笑)ライブで演ってる分、ベースが変わったとはいえ、グルーヴ感が前と比べると変わったと思いますね。

7.Sweet Nothing Blues について

日高:”ポップ・サイド・オブ日高 央”が炸裂してる曲です。1stの時点だと、”Dinosaur Boy”もボツになっていた曲ですね。今回それを活きにしたのが最大の違いですね。ギター・ソロは意外なことに西くんではなくゴスケが弾いてるという。

越川:ゴスケが昔やってた「LOCAL SOUND STYLE」とか僕も聴いてて。やかましいロックンロールスタイルをハメるよりは…

日高:エモに寄せちゃっても良いんじゃないかというね。

越川:そっちの方が合うと思って「この曲のギター・ソロあるけど出来る?」って聞いたら、最初「わはムリです」って(笑)

日高:ちなみに”わ”は、津軽弁で”自分”って意味です。

越川:っていう否定から入ってきたんで、「ちょっと考えろ」と。で、出てきたのが今までのバンドになかった、メロディアスなギター・ソロですね。

日高:タブーや禁じ手を解いて行こうという意味では、この曲が1番挑戦的ですね。ビークルファンからメタラーまでOKです(笑)

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