ここからはレアな曲を連発。「クリープ」、4年半ぶりにやったという「ごめんなさい」、そして「わすれもの」。耳をつんざくようなハイトーンを、顔を歪めて歌う(というより叫ぶ)尾崎の姿がなんだかちょっと懐かしい。リリースのツアーでも、代表曲を求められるフェスでもない、このイベントだからこそ、こうした曲たちにも光が当たるわけで、それだけこの「ひめはじめ」は特別だし、何よりクリープハイプ自身にとっても大事な時間なのだと思う。
「ファンクラブなんて死ぬほどダサいと思っていたけど……誰かを好きになったり、誰かに好きになってもらうということはすごくダサいことだと、やっと、この歳になって気づきました。我を忘れるくらい人を好きになることはすごく恥ずかしくてダサいことだなと。だから、こうして今、目の前に居てくれるお客さんにはちゃんと伝えたいです」。そんな尾崎の言葉に続いて、「さっきの話」から「ABCDC」「手と手」「愛の標識」を立て続けに披露。何度もライブで聴いてきた曲だが、いつも以上に濃密なものを感じたのはさっきの尾崎の話があったからだろうか。
この日、1月8日はドラムス小泉拓の誕生日。40歳となった彼をお祝いする一幕を経て、ライブはいよいよフィナーレ。このメンバーになって今年で10年となるクリープハイプの進み方を象徴するような「二十九、三十」で特別な夜は幕を閉じた。














