ザ・フーのギタリストであるピート・タウンゼントはドラマーのザック・スターキーがもうバンドには在籍しておらず、「変化の時が来た」と語っている。
ザック・スターキーの処遇については先日から二転三転しており、一度バンドを脱退すると報じられたが、その後、ピート・タウンゼントは脱退することはないと否定していた。
今回、北米で行うフェアウェル・ツアーが控えるなか、ザ・フーとザック・スターキーは袂を分かつことになった最終決定が発表されている。
インスタグラムでピート・タウンゼントは次のように述べている。「ザック・スターキーがドラムで素晴らしい仕事をしてくれた長年の歳月を経て、変化の時が来たんだ。心が痛む瞬間だ。ザック・スターキーには新しいプロジェクトがたくさんあるし、彼の前途を願っているよ」
ピート・タウンゼントは次のように続けている。「ロジャー・ダルトリーのソロ・バンドでやっているスコット・ディヴァーズがザ・フーの最後のライヴには参加することになる。どうか彼を受け入れてほしい」
リンゴ・スターの息子であるザック・スターキーは1996年からザ・フーのドラマーを務めてきたが、今年のティーンエイジ・キャンサー・トラストのために行ったロイヤル・アルバート・ホール公演でバンドとの確執が生まれたと見られている。
先月、ピート・タウンゼントは「個人的なことやプライベートなことでコミュニケーションの問題があって、それに対処する必要があったんだけど、幸いにも解決した」と述べていた。
ロジャー・ダルトリーはザック・スターキーに「オーケストラではないラインアップに対応できるように、その進化したドラミング・スタイルを簡潔にしてもらうように」伝えたとして、「彼も快諾してくれた」としていた。
ピート・タウンゼントは公演中にザック・スターキーに「いくつかミスはあった」ものの、彼は謝罪してくれたと述べている。「終わったんだ。楽観性と野心と共にこれからも続けていくよ」
ザック・スターキーは脱退の報道について「驚きましたし、悲しいです」として「ザ・フーとの30年近い歳月を非常に誇りに思います」と述べている。「ゴッドファーザーであるキースおじさんの跡を継げたことはなにより光栄なことでしたし、今もバンドの大ファンです」
ザ・フーは先日、今年北米で行われるフェアウェル・ツアーの詳細が発表されている。16公演に及ぶツアーは8月16日にフロリダのアメラント・バック・アリーナで開催される公演から始まり、9月28日にラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催される公演で締めくくられる。
ザック・スターキーは今年1月、スーパーグループであるマントラ・オブ・ザ・コスモスとしてソーホーでライヴを行う予定だったが、直前になって右足に血栓があることが分かり、キャンセルすることとなっている。しかし、ザック・スターキーは「今は完治しましたし、ドラム演奏やランニングへの影響はありません」と述べている。