ショーン・オノ・レノン、ジェイムズ・マッカートニー、ザック・スターキーという3人のザ・ビートルズの子どもたちはマントラ・オブ・ザ・コスモスの新曲でコラボレーションを行っている。
ザック・スターキーはライド/オアシスのアンディ・ベル、ハッピー・マンデーズのショーン・ライダーとベズと共にスーパーグループであるマントラ・オブ・ザ・コスモスを2023年に結成している。“Domino Bones (Gets Dangerous)”にもノエル・ギャラガーが参加しているように、マントラ・オブ・ザ・コスモスは各曲でゲストを迎えている。
ザック・スターキーはインスタグラムでザ・ビートルズの写真なども使いながら“Rip-Off”という曲の一部音源を公開しており、決してザ・ビートルズを繰り返そうとしているわけではないとキャプションでは強調されている。
ザック・スターキーは『テレグラフ』紙による6月13日のインタヴューでこの曲について次のように語っている。「(ザ・ビートルズの曲のような感じとは)違うんだ。マントラ・オブ・ザ・コスモスに彼らが入ってくれたような感じだね。マントラ・オブ・ザ・コスモスのショーン・オノ・レノンと、マントラ・オブ・ザ・コスモスのジェイムズ・マッカートニーがいる。なお僕のバンドになっているんだよ」
ザック・スターキーは2023年にショーン・オノ・レノンとの写真が公開された時にバンドを結成すればいいという声がファンから寄せられることになったが、ザ・ビートルズの子どもたちで構成されるバンドの構想からは距離を置いている。
「もしハンブルクのクラブの楽屋でノミのいるマットレスで3年間寝ていたら、化学反応が生まれたかもしれない」とザック・スターキーは述べている。「でも、遠くてトーストを作ることもできない大きな家でシルクのローブに包まれて育ったんだ。分かるだろ?」
ショーン・オノ・レノンとジェイムズ・マッカートニーがコラボレーションするのは二度目で、昨年4月には両者のコラボレーションによるシングル“Primrose Hill”がリリースされている。この曲はロンドンの有名なプリムローズ・ヒルで愛する人と時を過ごすことを歌った曲で、二人で作曲して、ジェイムズ・マッカートニーがリード・ヴォーカルを担当している。
マントラ・オブ・ザ・コスモスについてはノエル・ギャラガーとコラボレーションしたシングル“Domino Bones (Gets Dangerous)”がストリーミングで公開されている。ノエル・ギャラガーは次のように語っている。「マントラ・オブ・ザ・コスモスはボブ・ディランやサルヴァドール・ダリ、アレン・ギンズバーグがロケットに乗って月に行き、アニメの『クランジャーズ』をやっているようなものだ」
ザック・スターキーはザ・フーのドラマーの座をめぐって報道が続いていた。今年4月、1996年からザ・フーのドラマーを務めてきたザック・スターキーについては「ロイヤル・アルバート・ホールでの一連の公演」を受けて「袂を分かつという集団での決定」に至ったと報じられていた。しかし、その数日後にピート・タウンゼントはドラマーのザック・スターキーについてバンドから離脱することはないと否定していた。
けれど、5月18日にピート・タウンゼントはザック・スターキーが脱退することを正式に発表しており、「変化の時が来た」と述べている。ピート・タウンゼントは「ザック・スターキーには新しいプロジェクトがたくさんあるし、彼の前途を願っているよ」と続けている。