THE MAN インタビュー

5月21日にメジャーデビューアルバムをリリースTHE MAN。そのリーダーとして長年、スカシーンの最前線で活躍し続ける冷牟田竜之。THE MAN結成から進化の過程をPART.1ではお届けします。

ーメジャーデビューおめでとうございます!

ありがとう。

ー改めて「THE MAN」結成について、詳しくお伺いさせて下さい。

あのね、DMG(DAD MOM GOD)で活動するにあたって、中々メンバーのスケジュールが押さえられなくてね、バンドがスムーズに稼働出来ない状態が続いていて。結局、ライブが出来ないってことは”自分がやりたいこと=みなさんの前で披露する場がない”ってことなので。その広がりを見せられない閉塞感に耐え兼ねて、「これはもう1つ、動けるバンドを作らないとダメだな」と思っていたところに、ウチの前のIKEAで”ザリガニを食べる”っていうパーティーがあって(笑)

ー(笑)

それに行ったら、知らないバンドが演奏してたんだけど、そのバンドのドラマーがモカキリ(Mountain Mocha Kilimanjaro)の岡野 “Tiger” 諭で。それ見て、”アイツのドラム好きだな”と思って、その場で声を掛けて連絡先を聞いたの。その日に自分のtwitterで「良いドラムを見つけた」って呟いたのを覚えてる。

ー中村達也さん然り、池畑潤二さん然り、冷牟田さんとドラマーの方との引き合わせはすごいですよね。

いつもそうなんだけど、ドラマーから考えていくので。良いドラマーがいれば、あとはコンセプトにそってシミュレーションをしながら、メンバーを集めていけば良いなと思ってるから。だから、今考えるとそれがスタートだったかな。

ーそうなると音楽的構想より、ライブがしたいという冷牟田さんの欲求と、合わさるように軸となるドラマーの巡り合わせが、「THE MAN」に繋がっていったと考えてられますね。

実はね、新たなバンドを始めるにあたって同時に、どういう音を作っていくかっていうのは、自分の中に明確にあった。やっぱりね、オリジナル・スカをしっかりベースにしているバンドが演りたくて。さらにオリジナル・スカが持っている”凶暴性”を抽出して、テンポアップさせたような曲、パンクの要素をエッセンスとして取り入れた音だね。

ー冷牟田さんとスカの音楽は、いつの活動においても重要な割合を占めていますが、その中で今回は敢えて”原点回帰”とも言えるオーセンティックスカがベースとなった背景には何があったのでしょうか?

最近、若いときに聴いて影響受けた曲を聴き直してたんだよね。色々聞いてたけどやっぱりオリジナル・スカを改めて聴いてみると、暫く聴いていなかったこともあるけど新鮮な気がして。オーセンティックスカってやっぱり不良の音楽で、そういう”匂い”や”ムード”を持ったバンドが最近いないなって思ってたし、やるなら自分だと。

ー冷牟田さんの構想にあった音を具現化していくにあたり、DMGとは別のアプローチでバンド結成されたという印象を持ったのですが?

自分より若いメンバーとやりたいっていうのが明確にあった。「THE MAN」をやるなら1から積み上げていこうと決めて。ある程度の形になるまで時間が掛かるだろうなと覚悟していたし。それで次に会ったのが洋平だった。RIDDIMATESを観に行って「あ、キーボード良いね」って(笑)それとほぼ同時に潤に会ってたっていう…

ー冷牟田さんが動くとすごいスピードでメンバーというピースが集まってくる印象を受けますね。

今までの過程を見てると、このメンバーで「THE MAN」をやることになっていたような気がするよね。自然と呼び合うんだろうね。baritoneだったらケイタって決めてたし、ギターってなったら輝ちゃん(中村 和輝)に会おうと思ったし、その後増井くん(増井朗人)だね。何で増井くんだったかっていうと、スカの基本中の基本を押さえてて、ホーンのアレンジや演奏の仕方の深い知識を持っていたし。加えて、例えばスカバンドでホーンが彼一人だったとしてもやれる実力があるので。

ーそういった構想から集まった「THE MAN」ですが、先程のお話の通り、”匂い”や”ムード”をまとわせられるメンバーですよね。

そうだね、そうなって欲しいね。でもそういう部分はまだまだこれからだと思う。少しずつ積み上げていくしかないね。

ー実際のライブ活動にあたって、楽曲の制作がありましたが冷牟田さん以外のメンバーも作曲に関わっているのに驚きました。

音の部分についてはメンバーで創り上げていくものだし、それぞれが切磋琢磨していく環境も作りたかった。プライベートではもちろん仲良くもなるけど、音楽の場だけは言いたくないことも言わないといけない場面もあるしね。お互いに厳しくそれぞれのレベルを上げていきたかった。

ー先程の”原点回帰”とも通ずる部分ですね。

メンバーで創っていく過程が、バンドの面白いところだから。DMGより更にバンドっぽいことをやりたかったし。振り返ってみて、バンド活動を今までやってきて思うのは民主主義で進めてしまうと、ほぼつまらない音楽になるっていう(笑) そういう経験があるから。今は、自分が先導していくタイミングだと思ってやってる。でもこれから先、他の誰かが自分がやりたいって言う時期が来るだろうし、それを願ってるし。そうしていかないと10年〜20年のスパンで考えたら、自分1人で曲作ってやれるわけないから。

ーすごく納得ができます。その考えが冷牟田さんにあるからこそ、良い意味で「THE MAN」のメンバーとして、ストリートでもライブをされたというところも繋がりますし。

元々スカパラを始めたときにストリートでやってたってのもある。ちょっと悪い兄ちゃん達が集まったバンドが、大勢でしかも道端でやってるってのが当時良かったんだろうね。ストリートには時代の匂いがあったし。そんな事もあって久し振りに「THE MAN」で路上に戻ってそこから始めようと思ったんだよ。そういう精神性を持ったタフなバンドをやりたかった。他のメンバーも路上でやった経験があったし、敢えてというよりは自然な流れだったな。

ー特に昨年はかなりのライブ本数を重ねられて、何度も観させて頂いたのですが楽曲自体の進化をすごく感じます。

やっぱりそう?メンバー自体が進化していったのもあるし、ライブを演る度に各楽曲の可能性の発見が未だにあるのが面白いよね。これから先の進化も楽しみ。それが自然に出来る奇跡的なメンバーの集まりだよね。妙にね…このバンドやっててスカパラを始めた頃の感覚が蘇ってくるんだよね。本当に色んな場面で、「こういうことあったよな」っていうのが。

ーそれは過去を懐かしむということではなく、バンドの成長過程をもう1度「THE MAN」で体現出来ているということですね。

そうだね。ライブを多く演っているのも、バンドなんて鍛えていかないとモノにならないからだし。自分達主体の環境の中で毎回爆発させることはもちろん、アウェーな環境でもお客さんの圧力に負けず、いかに押し返せるかとか。普段頭で分かっていても実際に現場で克服していかないと身についていかないよね。一人一人が大きくなれないとバンドの未来は無い。そういう経験がメンバーそれぞれに蓄積していって、その先にバンドとしてのオーラがあると思うな。

ーでは、今回メジャーデビューという節目も迎えますが、あくまで成長過程の1つに過ぎないと?

そう、まだバンドとしては50%くらいのところにしか来てないと思う。まだ上があるよ。

ーその上に向かうに術は、既に冷牟田さんの中に描かれているのでしょうか?

もちろん色々と考えてるよ。オレらの世代って、プロになって武道館でライブを演るっていうのが夢だったわけ。10代の頃なんてそんなの夢の世界で。今でも武道館で演るっていうのは、自分の中で特別な意味があるし、あそこで演れるくらいの実力にならない限り、ミュージシャンとしてはやっていけないと思ってる。

ーその地点が”上がある”という部分だと?

いや、まだ80%くらいだね。100%はもっと上になると思う。

ースカパラ時代ではその80%は経験されていますが、「THE MAN」としてさらにその上を目指すということですね。

そうだね。但し、あのときとは時代が違うから難しいだろうな。スカっていう音楽が全く浸透していない状況でスカパラが世の中に与えたインパクトと、既にスカが浸透してる状況の中で、これから敢えてスカバンドとして世に問うのは全く違うからね。それから THE MANにはまだ見せ方のスキルが圧倒的に足りていないと思ってる。同じ楽曲を演奏していても見せ方が変わるだけで、伝わり方が全く違うってことがわかってるから何とかしたいね。例えばステージにしても、照明やPAの細かな部分まで含めてね。そういう細かいことも詰めれたら、バンドの爆発力はケタ違いになると思う。2ndか3rdアルバムを出すタイミングまでに一つの完成形を作って、皆さんに観てもらいたいな。

ー現在の「THE MAN」では”毒”を感じる楽曲やステージの印象を受けますが、見せ方が広がるということは、新たな要素や世界を取り入れることになりそうですか?

楽曲で言えば、夏の空みたいに突き抜けた明るい曲は必要だね。今までやってきたことと真逆になるけど、それがあることによって、ダークな部分や凶暴な部分をより鮮明に出すことができるし、コントラストで互いの曲がより引き立つと思う。あとは全員が稼働していない楽曲やパートチェンジも考えていて。例えばオレがギターやベースを弾いたりね。その他にも、あるパートをメインにして、他のパート全員がバッキングにまわるとか。元々アイディアはあったんだけど、やっとこのあたりに着手できる段階になった。

ーまさに進化の過程ですね。

もちろん根幹の部分は変わらないけど、バンドは細胞のように死んで生きてを繰り返して代謝していかないといけないし、付随する部分も常に新しいものを取り入れて行かないと上を目指すことはできないだろうから。今回のアルバムに追加した4曲も、そういった要素が垣間見れると思うよ。

オーセンティックスカをベースとし、爆発的なライブを繰り広げるTHE MAN。ステージで圧倒的なパフォーマンスを繰り広げるバンドから中村 和輝・加藤 洋平・二本木 潤・伊藤 隆郎の4人の声をPART.2ではお届けします。

 

ー今回のメジャーデビューおめでとうございます。これまでの活動履歴や「THE MAN」加入への経緯を伺えればと思います。

(中村 和輝:以下、和輝・加藤 洋平:以下、洋平・二本木 潤:以下、潤・伊藤 隆郎:以下、隆郎)

洋平:東京都内でバンド活動をしていく中で、冷牟田さんとご一緒する機会があったんですけど、そのときに声を掛けてもらったのが最初ですね。

ーそれは当時やっていらっしゃったバンド活動中にですか?

洋平:そうですね。ライブを観て頂いて、そのときに当時のバンドのCDをお渡ししてたんですけど、それがきっかけになりました。

和輝:僕は大阪出身なんですけど、関西中心に活動しててケイタと同じバンド(TRIBECKER)に在籍してました。実は30歳過ぎてから上京したんですけど、冷牟田さんから「スカバンド始める」って話をケイタの方から聞いたんです。

ーそれがきっかけだったんですね。実際、スカバンドに加入されるという部分においては、どのような想いを持たれていらっしゃったんですか?

和輝:まずは最初の段階で、今までやってきた知識や経験を最大限に出すっていう部分を念頭に置いていました。やっていく中で、スカの良い影響を受けて今のパフォーマンスが出来ていると思います。

潤:僕はたまたま共通の知り合いがいて、冷牟田さんがベースを探してるって話を聞いて…で、僕がたまたまベースやってて。

一同:(笑)

ー実際にお会いされたのはそのときですか?

潤:その話があった後に、僕のライブをたまたま観に来てくれてて、そのときにご挨拶したのが最初ですね。僕は元々、黒人音楽が好きでやっていて、スカのルーツを辿れば黒人音楽で。ジャンルは色々別れますけど、行き着く先は一緒なので加入することが決まったのは勉強したいというのもあったし、嬉しかったですね。

隆郎:僕も都内を中心に活動してきたんですけど、最初の接点は、当時ケイタさんと面識はまだなかったんですけど、SNS上でやり取りする機会があったりしました。その中で友人のライブを観に行くタイミングがあって、そこに冷牟田さんとケイタさんも観に来てて、それがファーストコンタクトですね。しばらくして、連絡をもらって2回目にお会いするときは「一緒に音を出してみよう」ってことで、スタジオに入ってっていう。

ー隆郎さんの場合は、前任のドラムの方がいてという加入のされかたでしたが?

隆郎:そうですね、最初に音を出すときには音源も聴かせてもらってたんで、それを踏まえてどう自分の色を出すかや、どう自分のドラムを見てもらえるかっていうのを打ち出せるように入りましたね。構築されてる世界観に対して、自分が咀嚼して入ることが重要だと思っていたので。

ー隆郎さん加入にあたって、バンド内にどのような変化が起こったかも、併せてお伺い出来ればと思うのですが。

潤:まず、「THE MAN」の楽曲でのドラミングが特殊なので、大変だったと思います。加入が決まって次のライブまで時間もなかったですし、リハもままならない中で、いつものスタイルと違うドラミングを何十曲も覚えて来てくれて。ちゃんと、やってきてくれたんですよね、何か偉そうに言いましたけど(笑)すごいなって。

和輝:あと、話しやすかったんですよね(笑)ドラムちゃうんかいって話ですけど(笑)

一同:(爆笑)

和輝:最初に音を聴いたときに「良い音してるなぁ」っていうのがあって、会ってみるとイイヤツで。「THE MAN」は出来上がった曲がどんどん進化していくんですけど、自分のアイディアを隆郎は言ってくれるのが大きいですね。後から加入したとかっていうのを遠慮せずに言ってくれるので。そういったバンドの音の話をするまでに時間が掛からなかったですね。

洋平:僕は隆郎と同年代なんですけど、ある程度完成されたサウンドの軸となるドラムが彼に変わることによって、摺り合わせももちろんしたんですけど、そのレスポンスも早いですしね。

ー隆郎さん、愛されてますね(笑)

潤:結局、人だよねっていう部分で。すぐ来て、すぐ完璧に叩けるドラマーじゃダメだったと思うんですよね。隆郎くんだからこその今の「THE MAN」があるから。

ーその、現在の体制になって初のアルバムがリリースされますが、新たに追加された4曲に収められている「Ghost Dog」は潤さんがコンポーズされた曲ですね。

潤:とにかくライブでブチ上がりたい曲が欲しいっていうのがあって。僕、移動がバイクなんですけど、いつも乗ってるときに曲が降りてくるんですよね。スタジオ持ってったときは譜面とかデモも作らずに口頭でメンバーに伝えて出来上がった曲ですね。

ー先程、楽曲が進化していくというお話がありましたが、今回のレコーディング前に何度かライブで演奏されていましたが、やはり変化していったのでしょうか?

潤:最初は勢いや気持ちだけ前に行ってたんですけど、回数を重ねる毎に良い意味で落ち着いているんだけど、熱量は帯びたままっていう状態が今ですね。これからもっと進化していくと思います。

和輝:最初に聴いたときに「これは盛り上がるな」っていう印象があって。それに対してのドラムパターンとかも、コンポーザーじゃないけどこういうパターンが合うなとか、入れやすかったですし。ただ、ライブで演ってみて後から聴くことが多いんですけど、落ち着いてプレイしても曲の勢いは失くならないっていう発見があったりしましたね。

隆郎:自分の解釈として「こうだろう!」っていうのはあるんですけど、他の楽曲に関してもそうですけど、自分のパートだから1番詳しいとかではなく、他のプレイヤーからのイメージや意見にインスパイアされて、グルーヴの進化をしていった良い楽曲の1つだと思います。

洋平:スタジオで数時間で楽曲の骨組みが作り上げられた曲だったんですけど、展開やグルーヴ感をステージから客席に届かせる点でも、すごく進化していきましたね。

ーしかも、どの楽曲も進化していっていますよね。メインコンポーザーが複数人いるという部分は「THE MAN」の魅力の1つだと思いますが、和輝さん作曲の「Charles Bukowski」は今やライブで無くてはならない重要な楽曲の1つですよね。

和輝:アルバムで言うと、あの楽曲が1曲目になるとは思ってもみなかったんです。

一同:(笑)

和輝:冷牟田さんから曲順を聞いたときはびっくりしましたね。あの楽曲は他の「Let me burn」や「The melancholy of Capo」より後に出来たんですけど、最初は「大丈夫かなぁ」って思いながらバンドに持ち込んだんですけど、僕の中では挑戦でしたね。

ー挑戦という表現をされましたけど、今の進化を見ると正解でしたよね?

和輝:そうですね、ライブのセットリストでは、あの楽曲が唯一、メロディーはシンプルで音数を極力減らしているので、スピード感のある楽曲が多い中、うまく空気を変えられていますね。最初はホーンセクションも3つ重ねてたんですけど、よりシンプルにしていこうという過程でトロンボーン・サックスがメロディーから抜けて、トランペット1本にしたことがあの空気を作れているんだと思います。

ー「shining」もそれに近いイメージですが?

潤:あの曲も最初大丈夫かなって思ってたんですよね(笑)でも、冷牟田さんがスタジオで「これ、ダブにしよう」っていう一言でダブ路線にいったんですけど。ライブでは演っていないんですが逆にCDのパッケージで楽しめる曲であると思います。

ー前アルバムで言えばエンディング曲としてぴったりですし、今回のアルバムで言えばうまく追加された楽曲との橋渡しが出来ている曲ですよね。実はライブで聴きたかったりします(笑)ライブのお話も伺いたいのですが、魅力の1つとしてステージ上のパフォーマンスは凄まじさを感じます。みなさんの中で”この曲は行ってしまう”ってありますか?

和輝:ギターがテーマを弾く楽曲、「GABBA GABBA HEY」なんかがそうですけど、僕が前に出ることによって視覚的にも曲の場面を伝えられていると思います。

潤:僕も「GABBA GABBA HEY」かな。頭振れますし、僕メタル好きなんで(笑)ライブの終盤に演ることが多いのもあるし。

洋平:僕は羨ましい限りで(笑)ドラムとキーボードはね、基本的にどうしてもその場から動けないっていう前提があるので。例えば「GABBA GABBA HEY」で(笑)椅子に立ってみたいな、縦の動きはしますね。いつかキーボードごと前に行けたらなって(笑)

潤:顔だよ(笑)

洋平:顔…そうですね(笑)

和輝:ローリング奏法もあるよ(笑)

洋平:前後に動けない分、その場でのパフォーマンスを最大限にしています(笑)

隆郎:キーボードと同じ定位置なものの、ビートはずっと鳴っているのでお客さんはそれを感じて踊ったりとか、テンションを上げてもらう要になっていると思うんですよね。それを意識した上で、いかに鼓舞出来るかっていうことを念頭に熱量を伝えれるようにしていますね。見えてないかもしれないですけど、ストロークが大きくなったりしてるときはまさにですね。

ーそういったパフォーマンスが繰り広げられるであろう、「THE MAN Album Release Live “GABBA GABBA HEY”」が決定しています。アルバムリリース後、初ワンマンということでどういったライブになりそうですか?

洋平:メジャーリリース後のライブなので、色んな人に来てもらってそのライブを体感して欲しいですし、その後も全国に遠征して行くと思うのでその熱をいろんな場所に届けたいですね。SEが始まってから最初の1曲目が勝負だと思っているので1音1音、気持ちを込めて演奏したいですね。

和輝:どのライブも全力で演っていますが、バンドとしてメジャーリリースが決まってこれからの「THE MAN」に対しても、自分自身にもテンションが上がっていて勢いづいているところなので、そういう気持ちをワンマンにぶつけたいと思います。

潤:結成して2年くらいなんですけど、ライブで成長してきたバンドっていう実感があって。リリースライブでは、これまで応援してくれた人へはその成長を観て欲しいですし、初めての人へもそのライブからまた、どう成長していくかを見届けて欲しいと思います。音源と違うアレンジで演る楽曲もあるので、楽しみにしていて欲しいですね。

隆郎:レコーディングから考えるとアナログで1発録りしていて、その生々しさを色濃く残した作品になっていると思っています。CDを聴いて、僕達のその臨場感を体験してもらって、さらにライブでそれ以上の体感をしてもらえると思うので、是非足を運んで頂いて一緒にその空間を共有できたらと思います。今まで応援してくれた方もそうですし、初めての方も含め、より多くの人に届くアルバムとライブになればと思います。

THE MANの音楽には欠かせないホーン隊。進化し続けながら、唯一無二のグルーヴを追求する青木 ケイタ・飯川 賢・寺谷 光の3人の声をPART.3ではお届けします。

ーまずはメジャーデビューおめでとうございます!

(青木 ケイタ:以下、ケイタ・飯川 賢:以下、賢・寺谷 光:以下、光)ありがとうございます。

ー今回のデビュー際し、みなさんのこれまでの活動履歴や「THE MAN」加入への経緯を改めて伺えればと思います。

ケイタ:僕の場合は活動履歴と「THE MAN」加入が重なるんですけど、20歳のときにやっていたバンド(hot hip trampoline school)がメジャーデビューをするタイミングがあって、そのときのプロデューサーが冷牟田さんなんですよ。

ーポリドールからリリースされた…

ケイタ:そう、もう16年前くらい(笑)僕はそのバンドで1番末っ子だったから、打ち上げとかに参加させてもらっても、あんまり冷牟田さんと話した記憶がないんですよ。それからある日突然、トランポリンの後にやってたバンド(TRIBECKER)のホームページ宛に、冷牟田さんから「青木くん、久し振り。至急連絡取りたし」って(笑)

一同:(笑)

ー一般の人が問い合わせするコンタクト宛に冷牟田さんから?

ケイタ:僕、直立不動で「お久し振りです!」って電話しました(笑)それをきっかけに、それまで大阪だったんですけど東京でやることになって「THE MAN」のお話をもらいましたね。

ーバンドのコンセプトでもある”オーセンティックスカ”をメインという部分については、ケイタさん自身でどう捉えていらしゃったんですか?

ケイタ:オーセンティックスカがベースにあるのは間違いないんですけど、僕の解釈で言えば”冷牟田スカ”というのがあって、それを色濃くやって行くんだろうなと。スカパラの「FULL-TENSION BEATERS」ってアルバムが僕は大好きなんですけど、あれこそが”冷牟田スカ”の結晶だと思っていたので。

ー荒々しく危険な香りや、絶対的な哀愁に満ちているアルバムだと解釈していますが、実際に「THE MAN」として制作やライブをするにあたって、ご自身のパートの部分以外でのケイタさんの”役割”はあったのでしょうか?

ケイタ:そうですね、結成当初は当然お互いが慣れてないですから、方向性だったり楽曲への解釈だったりの部分について、たまたま僕が冷牟田さんとの関わりが長いのもあるので、バンドの意思疎通を円滑に出来るようにしていましたね。

ーケイタさんがバンドの潤滑油的な立ち位置だと?

ケイタ:キャリアや年齢的にも冷牟田さんが上にいて、光は若いですけどそれ以外のメンバーは同じくらいなので…”若手会”なるものがあって(笑)「スカとはなんぞや?」から始まり、方向性についてを2時間くらい話してヘベレケになるっていう(笑)でも、そういうことを繰り返して、ブレない方向性と結束を作っていきましたね。

ーバンドを進めて行くにあたって、すごく重要な部分を押さえているからこそ、今の楽曲やライブパフォーマンスに繋がっていくんでしょうね。続いて賢さん、お願い致します。

賢:僕は管楽器自体を小学校からやっていて、大学行くくらいまではクラシックばっかり聴いていたんです。当時はバンドブームがあって、スカも流行り始めた頃ですね。それで高校の先輩に誘ってもらって加入したのが「LONG SHOT PARTY」で19歳くらいですね。
そのバンドを31歳までやってたんですけど、解散して。それまでそれしかやってなかったのでどうしようみたいな(笑)

ー(笑)

賢:それから誘ってくれるバンドだったり、セッションを片っ端から参加していく中で、前任のトロンボーンの増井さんから「THE MANっていうバンドがあるんだけど、やってみないか?」って誘われたのがきっかけですね。

ーこれまで演奏された音楽と「THE MAN」で表現する音楽との違いはあったんでしょうか?

賢:19歳くらいからスカを聴き始めたんですけど、それまでクラシックだけだったんで「管楽器で人を躍らせることが出来る」っていう新しい世界が開けた気がしていたのがまずありました。さっき、ケイタくんも言ってましたけど”冷牟田スカ”っていう独特の世界観に触れたことで、違いというよりはさらに広がったという印象が強いですね。

ー賢さんは音楽に対して、すごく真面目な方なんだなという印象を持ったのですが。

賢:そんなことないです(笑)飲みの席ではトラブルメーカーですけどね(笑)

ーそう言われると”若手会”見てみたいですね(笑)では、その1番の若手の光さん、お願いします。

光:楽器自体は高校の吹奏楽部に入部したときのトロンボーンがきっかけです。賢さんと一緒でクラシックしかやってなくて。大学になってスカではなく、スウィング・ジャズをするようになりました。クラシックと比べて、自由度の高い音楽がすごく好きになっていきました。それからプロの世界に入るか入らないかですごく迷っていて…実際に就職活動もして、内定ももらってましたし。

一同:へぇー…

光:あ、この話はメンバーにも言ってなかったんですけど(笑)そういう時期にコンクールに出て入賞できなかったことがあったんです。周りから評価は頂いてたんですけど、悔しかったんです。それで母親に相談して「3年で結果が出なかったら働く」って言って…

ケイタ・賢:(爆笑)

光:いや、本当に母親に泣かれるくらい止められたんですけど、何とか説得してジャズをやっていて。それからサックス&ブラス・マガジンのファイヤーホーンズが主催するコンテストに出まして、ファイナリストまで上がって、近藤 淳也さんや湯本 淳希さんと知り合う機会が出来たんですけどそれはそれで終わりまして…で、今年に入ってジャズ以外のファンクやR&Bなどの世界にも足を伸ばしていっていた最中に、「THE MAN」のライブのトラに、そのライブの3日前に呼ばれたんです。

ー結構タイトですね(笑)

光:そうなんです。8曲だったんですけど、普通に考えたらバカなんじゃないかって(笑)

ー実際のリハではその辺りどうだったんですか?

光:一応、みなさんには評価してもらえたんじゃないかと…

ケイタ:時間がなかったっていう経緯は知っていたんですけど、5分位遅刻してきて。

光:はい…

ケイタ:ゆとり世代やなと思いながら(笑)で実際に合わせたときに違和感がなくって。いいねって。

光:いいねしか言ってくれないんですよ、もうちょっと…

ケイタ:時間ない中、ある程度やってくれたらって思っていたラインを遥かに超えていたんでいいねって(笑)

ー実際にホーン隊としてケイタさん、賢さんがバトルのようなステージングをされている中、初ライブはいかがでしたか?

光:後でライブ映像を見たんですけど、完全に1歩引いてました…

ケイタ・賢:(爆笑)

ーライブの話になったのでこの辺りのお話も伺いたのですが、もちろん楽曲の要素もあるとは思いますがあのバトルのようなステージングは本能的に?

ケイタ:やらずにいられないというか…無理して盛り上げてるんじゃなくて、どうしても行ってしまうっていう感覚の方が正しいですね。逆に「THE MAN」でスタンドマイクのステージだったら、僕らの気持ちがもたないですね。

賢:もたないですね。モッシュやダイブがあるライブ活動をずっとやって来たのもあって、「THE MAN」ではそこまでとは言わないものの、それを起こさせるくらいの気持ちでやっていますね。

ーステージ上では、メンバー間でそれが起こっているようにも見えますね。

賢:時々、ケイタくんと目が合うんですけど、目が血走ってるのを見ると「あぁ、行く気だな」って分かりますね。

光:ケイタさんも賢さんも強面じゃないですか(笑)お話したら優しかったんですけど、ライブでSEがなった瞬間にスイッチが入ってるんですよね。殺気みたいなものがあって。

ケイタ:最初、手が震えてたもんな(笑)

ー(笑)今回のデビュー・アルバムでは、既にライブでも演奏されていますが新たに追加された4曲がうまくアルバムのピースとしてハマっていると感じたのですが?

ケイタ:前のアルバム曲順を変えずにプラスしたんですけど、その流れを変えずに何をはめていくかっていうのがありましたね。

賢:レコーディングはいつも1発録りでやるんですけど、そこはライブと同じくらいの空気感をパッケージしたいという想いからなんです。そういった熱量を失わないようにっていうのはありましたね。

光:「Good Gravy」はオススメしたくて、僕が参加してからの音源は新しい「THE MAN」として聴いてもらいたいです。

賢:新たな4曲については音源として初めて出すこともあって、期待もして欲しいですけど、さっき光も言ってた強面のバンドが1曲目に「Charles Bukowski」を持ってきてるという、良い意味での肩透かしを食らってもらって、テンションをキープしたままアルバムを楽しんでもらいたいですね。

ケイタ:ゲストボーカルで入ってもらった三上博史さんとの「Prech」は去年のAXで初めて演ったんですけど、前々日に初めてお会いして。普段はすごく気さくな方なんですけど、ライブ当日に楽屋にいらっしゃるときに既に”色”が出てるんですよね。実際にステージに来られたときに紫色のスモークがあるような雰囲気を感じてて。それがレコーディングでも再現されてますね。ミュージシャンが出すオーラとは異色のオーラがあって、音楽が好きな俳優さんが出す色と「THE MAN」で溶け込めたのが良かったですね。

ーケイタさんが奏でるフルートの妖しさがまさしくですよね。

ケイタ:そうですね。ライブの世界観を一気に変えることが出来る楽曲ですね。

ー賢さんもこういった印象に残っているライブはありますか?

賢:僕が加入して確か3本目の西麻布のレッドシューズですね。お客さんが満杯でとにかく熱気がすごかったんですけど、ライブ中に気を失って…

ー演奏中にですか?

賢:管楽器って高い音を出すときに内圧を掛けて吹くんですけど、いわゆる無呼吸状態で。その状態で吹いてたら視界が閉まっていったんですよ。ソロを吹いてるときで、周りを見渡すと冷牟田さんが”ソロやめちゃうの?”ケイタくんが”大丈夫?”みたいな顔が見えて。「ごめん、今酸素がなくて、もう少ししたら復活するからちょっと待って」って何秒も待って復活したんですけど、ライブ終わって「さっき、ごめん止めちゃって」って言ったら、みんなが「何が??」ってなってて。後日、録音してたライブ音源聴いたら、1秒だったんですよ。

ー走馬灯状態ってことですよね?

賢:人が死ぬときってこんな感じなのかなって思いましたね。

ーそこまで行かないと、逆に「THE MAN」としてのライブが成立しないんでしょうね。

賢:そうですね。普段、家で吹いてもスタジオで吹いてもあそこまでならないので、ライブっていう環境とその場の気持ちがそうなるんだと思います。

光:渋谷のFASHION WEEKっていうイベントでやったときに、潤さんと賢さんが客席まで降りてパフォーマンスしてたんですけど、次が僕のソロパートっていうときに、僕も行くか行かないかの葛藤があったんですけど、最前にいたお客さんから煽らて行きました。

賢:ライブ終わったあと、「客席まで行ったじゃん」って声掛けたら「お客さんに煽られたんで行きました、僕、育てられてます」って(笑)

ー(笑)アルバムリリース、そして「THE MAN Album Release Live “GABBA GABBA HEY”」と続きますが是非、意気込みをお願いします。

ケイタ:「THE MAN」という方向性や色はある程度出せてると思うんですけど、より多くの人に知ってもらって、よりその色を濃くして唯一無二のバンドにしていきたいですね。

賢:ケイタくんが言った通り、このアルバムを聴いてくれれば「THE MAN」がやりたい方向性が感じてもらえると思います。ただ、楽曲に関してはまだまだメンバーそれぞれで表現しきれていない部分や、表現したい欲求もあるので早く次の楽曲制作に進まなければと思っています。ライブに関しては光も入って間もないですし、冷牟田さんも入れた4人のホーン隊のグルーヴは、まだまだ発展途上なのでどんどん進化していけたらと思います。

光:スカっていう音楽についてはまだまだなんですけど、自分のバックボーンにあるジャズやクラシックの要素を出しつつ、広めて行きたいです。あと、メンバーの方と一回り年齢が若い分、そういった若い人達も取り込んで行きたいですね。

冷牟田竜之からのメジャーデビューアルバム楽曲解説、そして青木・ギムラへの想い。THE MANの今後の活動についてをPART.4ではお届けします。

ー元々リリースされていた楽曲に、新たに4曲追加してのアルバムとなりましたが、ある意味これこそが完成形だったように思います。

そう思ってくれて良かった。でも中々難しかったんだよ。自分の中では自主制作した前アルバムで完成していたから。コンセプト、楽曲、曲順の全てがね。あの9曲の流れは絶対に変えたくなかったし、トータルでTHE MANを的確に表現する為に曲を足したんだけど、あの4曲足して良かったね。結果、より良い流れが作れたと思う。

ーこれまでのアルバムを聴いた方も、初めての方も楽しめますよね。流れを崩さないという点で、1曲目の「Charles Bukowski」は「THE MAN」のバンドイメージを良い意味で裏切ってくれています。

曲自体の匂いが強いんだよね。独特の世界観のある楽曲で、自分があのタイトルを付けたんだけど、Bukowskiが持ってる詩のムードにすごく重なるんだよね。そこって、実は自分の中で1本で繋がっていて、毒の部分ってそこだから。”Bukowskiに捧げる”っていう意味合いであのタイトルを付けたし。フィルムでBukowskiの曲をつけるんだったらこの曲だろうなって自負もあって。

ーそういった背景がある中で、アルバムの1曲目にというセレクトは、単に楽曲としての激しさで表すよりも、世界観で毒の部分を伝えたかったと。

そう。でもね、1曲目にするにあたって、メンバーから「もっと勢いのある曲で行った方が良いんじゃないか?」って意見も出てた。敢えて「そうじゃないよ」って(笑)アルバム通して聴いたときに、どれだけ引きこまれたか?っていう部分を考えたとき、今回のアルバムでも1曲目で良かったと思ってる。

ー確かに、2曲目の「Rudies on the law」の勢いがさらに伝わってきます。

「Rudies on the law」も「It go straight to you」も「THE MAN」の構想段階からあった楽曲で、「GABBA GABBA HEY」もそうだけど、盛り上がれる曲はメインで作ったかな。

ー特に「GABBA GABBA HEY」はこの曲なくして、ライブは終われないですよね。

キーがEマイナーの曲って、オレは一貫してしつこいくらい作り続けてて。そういう事、他の人は中々やらないよね。何故かって? それは曲が似ちゃうから。でもオレは敢えてそれをやり続けてて”1番盛り上がる曲はEマイナーで作る”っていうことを貫こうと思ってる。とにかく響きが好きで、全員で音を出したときの破壊力がEマイナーにはあるよね。

ー「THE MAN」のルードさを象徴しています。

あれは完全にパンクだね(笑)

ー(笑)「Serenade」はライブの空気感を変える役割も担っている楽曲の1つでは?

増井くんが最初に3曲くらい持ってきた中で、絶対やりたいって思ってピックアップした曲だね。バンドを表現する中で、こういう色が欲しかったから。

ー先程も触れさせて頂いた”楽曲の進化”が、ライブで演奏される度に感じられます。

確かにそうかも知れないね。可能性がたくさん出てくるんだよね、4管になるからそれぞれのピッチもすごく気を遣ったし。それによって、今の「Serenade」になっていたんだと思う。「Let me burn」や「in the shade」、「The melancholy of Capo」どれもそうなんだけど、デモを持ち寄ったときに”こうアレンジしていけばここにハマる”っていう風にやっていったかな。新たに追加した4曲の中で「Ghost Dog」は最初はリズムがスカだったんだけど、ツービートにすることによって楽曲が色濃くなったと思うし。

ー追加した楽曲も、前回同様にアナログレコーディングをされいますが「THE MAN」の場合は楽器が多いので…

限界がある。だって16(チャンネル)しかないんだよ、あとで細かい編集も出来ないし。ドラムもまとめて録るからハイハットが大きくても下げれないんだよね。

ー但し、そうすることで熱量をパッケージする方が、編集した音よりも伝わるということですよね。

レコーディングではメンバーが集中してエネルギーを放出する。互いが共鳴、爆発して炸裂した瞬間を録れればいいと思うんだよね。今回は冷静に、緻密に向き合うレコーディングにはしたくなかったし。いずれ、そういった手法も取り入れて行くかもしれないけど、今の「THE MAN」の本質を出すということはそういうことなんだと思う。所々間違ってたりもするけど、直してないんだよね(笑)「これは目立つね」っていうところもあるけど(笑)今は直し過ぎてる人達多いと思うよ、もったいないよね。せっかく、楽曲に込めた”念”みたいなものが分断されていくわけだから。完璧に直したものを一聴すると、普通の人は感じないかもしれないけど、オレは感じてしまうんだよね。散々、そういうのをやってきたのもあるしね。それから大事なのは直さないっていう心意気なんだよ。

ー演奏箇所を修正されるっていうのも、イヤでしょうし。

そう、”3拍目の裏から次の小節の裏まで…”とかいう細かい直しとかね。直してるときに「そこまでしなくて良いんじゃないの?」って思った事もあったからさ。あとはCD聴くのと、ライブで聴くんだったらライブの方が良いって皆んな思うんじゃない?実際、オレはそう思ってるしそれがあるから、そこまで細かく拘る必要はない。あくまで、エネルギーと気迫が伝わる事の方が大事。

ー「Preach」はTaboo -Before the 15th anniversary “Smell of the blood”にて初披露されていましたが、音源としてこの世界観をパッケージされたのに驚きました。

三上くんと一緒にやるってことは、音源制作までいきたいって気持ちが元々あって。だったら、彼の良さが1番出てる「Preach」にしたかった。追加した曲の中でいうと、「Preach」を入れる前提で、他に何をって思っていたくらいだった。

ー作曲がASA-CHANGということも先程の”原点回帰”に通づるものがありますね。

うん。ライブやってるときとか、リハーサルやってるときに青木(達之)とギムラの存在を感じる瞬間がすごくあって。彼らが見てるんだなって感じる。やっぱり、デビュー時のスカパラが最高だったなって思うし、そのときの仲間に対して「またオレは1から始めたよ」っていうのを伝えたかった。

ー青木さんもギムラさんもその冷牟田さんを見て、楽しんでくれていたら最高です!

「Good Gravy」は青木とギムラに捧げた曲。「オレまたやるよ」っていう意思表示でもある。もちろんリスナーの人達に対してもそうで。そこには「ありがとう」っていうのも込められている。

ー全13曲となったアルバムを聴いて、ライブへの期待も高まりますね。

今回のアルバムは「THE MAN」として 広く世の中に送り出す最初の1枚。漲る気持ちに正直に偽りのないアルバムになってる。とにかく聴いてみて欲しい 。そして気に入ってくれたらライブに足を運んで欲しい。毎回変化して同じモノが存在しないライブをやり続けていくつもりだから。

ー今年もライブ主体の活動となるのは間違いない?

そうだね。ツアーも周る計画だし、より多くの場所で観てもらえたらと思ってる。毎日が自分との戦いになるな。その日のライブでいかに最高の爆発をさせられるか、それを更新し続けられるかが勝負だね。「THE MAN Album Release Live “GABBA GABBA HEY”」でまずはそれを目に焼き付けて欲しい。

ーさらに「Taboo」も15周年と増々活動に目が離せない年になりそうです。

今振り返るとすごくあっという間の15年だったな。そういえば大江(慎也)さんが”UN”で出てくれたこともあったし。15周年は悪の巣窟になると思う(笑)

ー(笑)楽しみにしています。「THE MAN」の活動が主体となる中、冷牟田さんは大忙しだと思いますが(笑)

他は止めてるから(笑)既に次のアルバムの制作に入ってる位だし。「THE MAN」として高いところまで持って行きたい。その為に、来てくれる人達には必ず忘れられないライブを観せるよ。

ーということは、ライブで新曲が聴けるということですね?

どんどん出してくよ。これまでのセットリストとは、かなり変化したものになるはず。ツアーでは、毎回違うセットリストを試そうと思ってるから、来れる人はどれも見逃さないで欲しいね。


取材:2014.04.14
撮影:Shungo Takeda
インタビュー・テキスト:Atsushi Tsuji(辻 敦志) @classic0330