『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』ボテロ本人が、ボテリズム誕生の瞬間を語るインタビュー映像を解禁

フェルナンド・ボテロ 豊満な人生

独自の画風を確立したコロンビアの巨匠、フェルナンド・ボテロの波乱万丈な人生と、多幸感あふれる創作の秘密に迫る傑作ドキュメンタリー『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』が4月29日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマほかにて全国順次ロードショー、ボテロ本人が、❝ボテリズム❞誕生の瞬間を語るインタビュー映像を解禁します。

肖像画というと、一般的には写真のように端正に描かれたものを想像するだろう。しかし、ボテロの肖像画では、すべてぽっちゃりとデフォルメされた、風船のように膨れ上がったオーバーサイズの人物しか登場しない。なぜボテロはそんなオリジナリティ溢れる❝ボテリズム❞と呼ばれる絵を描くようになったのか?美術史を紐解くと、ルーベンスやルノワールなど巨匠たちが女性の美しさを強調するため、また自らの好みを反映させて豊満な女性を描いてきた。しかし、ボテロの作品は、豊満というレベルをはるかに超え、さらに、人物に留まらず、動物や植物、静物までもを重量感溢れる姿で描いている。そこで気になるのが、<なぜボテロは太ったものや人ばかりを好んで描くのか?>という疑問だ。多くのインタビューで同様の質問を投げかけられているが、ボテロ自身は明確な答えを出していない。しかし、どの質問に対しても終始一貫して主張しているのは、「決して太った女性を描こうとしているのではない」ということ。「描く対象の美しさや官能性を追求した結果、徐々に今の作風にたどり着いたのだ」と語っている。では、こうしたふくよかな作風は、いつ、どのようにして形成されたのか・・・。
ボテロが画家を目指そうと決意したのは10代半ば。闘牛士を養成する学校に通っていたが、闘牛士になる訓練よりも、牛の絵を描くことに夢中になり、初めて絵を売ったのも、闘牛士の売店での委託販売で、売り上げはわずか2ペソだったという。その後は、地元の商業誌のイラストレーターとして食いつなぎながら、画家への夢を追い続け、当時、美術館のなかった故郷メデジンから、留学資金を溜め、ヨーロッパへと絵画を学ぶために留学した。まず最初にたどり着いたスペインで、ベラスケスやゴヤの作品から学び、パリでひと夏を過ごした後、イタリアで、ルネサンスの巨匠ピエロ・デラ・フランチェスカに惹かれてフィレンツェへ移住する。ボテロ独特の「ふくよかさ」や「豊満さ」が意識されたのが、このフィレンツェで、イタリア・ルネサンス期に活躍した画家たちの絵を見たり、大学で絵画理論の講義を受けたことがきっかけになっている。そして、ボテロに決定的なインスピレーションを与えたのが、楽器のマンドリンを描いている時、丸々とした大きな形でマンドリンを描き、最後に開口部を意識的に小さく描いてみたところ、マンドリンが大きく膨れ上がって、爆発したような感覚を得たという。映画のなかではボテロ自身が、この時受けた衝撃的な感覚を表情豊かに語っている。ボテロの作家人生におけるターニングポイントとなった出来事を知ることで、ボテロ作品を観る際に、新たな発見が生まれることだろう。

フェルナンド・ボテロ 豊満な人生

監督:ドン・ミラー |2018 年|カナダ|英語・スペイン語|ビスタ|デジタル5.1|82分|原題:BOTERO
提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム 
© 2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved 公式HP:botero-movie.com

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