ライヴ・エイドは40周年を記念してミュージカル『ジャスト・フォー・ワン・デイ – ザ・ライヴ・エイド』のオリジナル・キャストによるアルバムがリリースされるほか、BBCで特別番組が放送されることが決定している。
1985年7月13日にロンドンとフィラデルフィアで開催されたライヴ・エイドは飢餓救済への世界的な関心を高めるために開催されたもので、150ヶ国以上で19億人が視聴したとされ、1億2500万ドル以上の寄付を集めている。
アルバムが7月11日にリリースされることはDJのジョー・ワイリーが司会を務めたウェンブリー・スタジアムで開催されたスペシャル・イベントで発表されている。イベントにはライヴ・エイドの発起人であるボブ・ゲルドフ、ミッジ・ユーロ、ハーヴェイ・ゴールドスミス、ジョン・ケネディも出席している。
会場ではミュージカルのパフォーマンスも披露され、出演者がミュージカルとライヴ・エイドの功績について語るトーク・セッションも行われている。
オールド・ヴィック・シアターで記録破りの完売を続けてきたミュージカル『ジャスト・フォー・ワン・デイ – ザ・ライヴ・エイド』は5月15日にウェスト・エンドで上演されることとなっており、「1985年のエチオピアの飢饉への対応を音楽史の転換点とした情熱、パワー、緊急性を完全に再現したロック・アルバム 」としてサウンドトラックがレコーディングされることとなっている。
ミュージカル『ジャスト・フォー・ワン・デイ – ザ・ライヴ・エイド』はボブ・ゲルドフとバンド・エイド・チャリティ信託の認可を受けたもので、クイーン、デヴィッド・ボウイ、ウルトラヴォックス、ブームタウン・ラッツ、U2、エルトン・ジョン、ザ・ポリス、ザ・フー、マドンナ、フィル・コリンズ、ボブ・ディランの名曲が使われている。
また、ライヴ・エイドの40周年を記念して、ミュージカル『ジャスト・フォー・ワン・デイ – ザ・ライヴ・エイド』は7月13日にシャフツベリー・シアターで上演されることも決定しており、同日にカムデンのココではアフター・パーティーが開催されることも決定している。
ミュージカルのウェスト・エンド上演とアルバムのリリースについてボブ・ゲルドフは次のように語っている。「40年後もこの問題がこれほど大きく、これほど大きな関心を集めているとは、私たちは知る由もありませんでした。今日も何百万人もの子供たちが戦争の手段として飢餓を強いられており、何百万人もの命が国際援助の削減やエイズのために危機に瀕しています」
「このミュージカルは特別なもので、ライヴ・エイドと個々人が一緒にできることの可能性を新たな世代に届けてくれるでしょう。それは社会にそんなものが存在しないというサッチャーの宣言への反論です。社会にはそうしたものが存在しており、40年前のあの日、ウェンブリー・スタジアムでその存在を轟かせることになりました。人間はお互いを思いやるものであり、現代の政治を凌駕するものです」
ボブ・ゲルドフは次のように続けている。「ミュージカル『ジャスト・フォー・ワン・デイ』はライヴ・エイドを広い視点で捉えたもので、驚異的な作品となっています。どこかで『ジュークボックス・ミュージカル』という表現を読みましたが、これはオリジナルのミュージカルによるジュークボックスです。まさに当時、私たちはライヴ・エイドのことを『グローバル・ジュークボックス』と評していました」
一方、BBC 2ではライヴ・エイドの舞台裏を明かす新たなドキュメンタリー『ライヴ・エイド・アット40』が放送されることが決定している。このドキュメンタリーではボブ・ゲルドフ、U2のボノ、スティング、ジョージ・ブッシュ元米大統領、ナイジェリアのオルシェグン・オバサンジョ前大統領、ウェンブリー公演と飢餓の象徴的なイメージとなった女性のバーハン・オウドゥの独占インタヴューが使用されている。
BBC 2ではロンドンとフィラデルフィア会場のコンサートのハイライトを6.5時間以上にわたって放送する番組も放送される。番組ではボノ、ブライアン・メイ、デヴィッド・ボウイ、エルヴィス・コステロ、ハワード・ジョーンズ、ザ・フーのロジャー・ダルトリー、スパンダー・バレエ、スティング、ザ・スタイル・カウンシルの当時のインタヴューも使用されている。
昨年末、バンド・エイドによる“Do They Know It’s Christmas?”はリリースから40周年を記念して、同曲の2024アルティメット・ミックスがリリースされている。